エアコンは定期的に掃除をすることで冷暖房の効きが良くなり、電気代の節約にもつながります。「エアコンが効かない」「悪臭がする」といった場合にはすぐに掃除が必要ですが、夏前などはクリーニング会社が忙しくてすぐに対応してもらえない場合があります。
そこでこの記事では、エアコン掃除に最適な時期について解説します。また自身で掃除をする方法や、クリーニング会社に依頼すべき内容についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
エアコン掃除を春におすすめする3つの理由
エアコンの掃除をするタイミングは、自身で行う場合でもクリーニング会社に依頼する場合でも4〜5月頃が最適です。こちらでは、春にエアコン掃除をすることが効果的である理由を3つ紹介します。
カビの増殖を未然に防げる
春にエアコン掃除をする一番の理由は、カビの増殖を未然に防げることです。エアコン内のカビは、冷房や除湿運転などによって結露が発生して内部の湿度が高まることで発生します。カビはホコリやゴミの中のたんぱく質等をエサにして繁殖するため、春に掃除をしておくことで夏の増殖を防げます。掃除をする際には、エアコンの部品を外して内部まで洗うことでカビの繁殖を予防できるでしょう。
利用頻度が少ない
春はエアコンの利用頻度が他の季節に比べて格段に少ないため、掃除に最適な時季と言えます。夏や冬は毎日のようにエアコンを利用しますが、春は冷暖房を使う機会が少ないため、メンテナンスを行う時期として最適です。
クリーニング会社の予約を取りやすい
春はエアコンの使用が少ないため、クリーニング会社の予約も取りやすい時期です。夏になると多くの家庭でエアコンの使用が増え、クリーニングの需要が高まります。そのため夏になってからエアコンクリーニングを依頼すると「予約が取れない」「希望する日時にサービスを受けられない」「値段が高くなる」可能性が高くなるでしょう。春はクリーニング会社もオフシーズンであるため、エアコン掃除を安価で依頼できるキャンペーンを行っていることがあります。また、クリーニング会社のスタッフが比較的余裕を持って作業できるため、最適なクリーニング方法の提案など、より丁寧に対応してもらえる可能性があります。
エアコン掃除を怠ることで起こる5つの悪影響
空気を吸い込むフィルター部分のゴミは目に止まりやすいですが、内部の熱交換器やファンなどは汚れが気がつきにくい場所です。
しかし内部の汚れの掃除まで手が行き届かないと、様々な悪影響があるため注意が必要です。こちらでは、エアコン掃除を怠ることで起こる5つの悪影響を解説します。
電気代が高くなる
エアコンのフィルターや内部にホコリがたまると、空気の流れが悪くなりエアコンに負荷がかかります。エアコンに負荷がかかると冷暖房の効果が落ちるだけでなく、電力消費も増えてしまいます。エアコンの定期的な掃除は電気代の節約にもつながるため、特に使用頻度が高まる夏前にクリーニングしておきましょう。
カビの胞子が部屋中に広がる
エアコンの内部が汚れた状態で使用を続けると、カビが発生しやすくなります。カビが繁殖するとエアコンの使用時にカビの胞子が室内に撒き散らされ、健康に悪影響を及ぼします。特にアレルギーやぜんそくのある方にとっては、症状が悪化する恐れがあるため危険です。カビの胞子は非常に小さく目に見えないため、室内に広がっていても気付きません。そのため定期的なクリーニングで、カビの増殖を防ぐことが大切です。
悪臭が発生する
エアコンを定期的に掃除しないと、内部にたまった汚れやホコリが原因で悪臭が発生することがあります。悪臭はエアコンの使用時に室内に拡散され生活環境を悪化させるため、定期的に掃除を行うことが重要です。悪臭の原因はホコリだけでなく、調理中に発生する油の粒子やペットの毛など様々です。エアコンに汚れがたまると、さらに油の粒子やペットの毛などに新たなゴミが吸着していくため、定期的な掃除が欠かせません。
水漏れが発生する
エアコンの掃除を怠ると、内部の汚れが原因で水漏れを起こすことがあります。熱交換器やドレンパンなどの水分を排出する部分に汚れが蓄積したり、結露がたまることなどにより水漏れが発生する可能性が高くなります。水漏れはエアコン自体の故障だけでなく、室内の壁や床にも損害を与えるため、定期的な掃除で未然に防ぎましょう。
エアコンの寿命が短くなる
エアコンの内部に汚れが蓄積されるとエアコンに余計な負荷がかかり、故障のリスクが高まります。エアコンに負荷がかかると、汚れた部品の摩擦などによって異音を発生させる場合もあります。エアコンに過剰な負荷をかけないために、定期的な清掃とメンテナンスが不可欠です。エアコン掃除が必要な頻度とサイン
エアコンのフィルターの簡単な掃除は、月1回程度行うことが理想的です。特にエアコンを頻繁に使用する夏場や花粉が多い春先などは、フィルターが汚れやすくなるためこまめなチェックと清掃が必要になります。
また以下のような症状が現れた場合には、内部の汚れがかなり進行しているサインです。
- ●カビの臭いがする
- ●冷暖房の効きが悪い
- ●異音がする
- ●水が漏れる
内部の汚れが進行している場合には、早急に対応しないと、より深刻な故障につながることがあります。また、エアコンの使用感に変化がなくても、2年に1度はクリーニング会社に内部を掃除をしてもらうと安心です。
エアコンの掃除は専門のクリーニング会社に依頼しなくとも、自身でできる作業もあります。自身でもできる掃除の範囲は、主にフィルターの清掃や外部のホコリの拭き取りなどです。
フィルターはゴミがたまりやすいため、自身で月に1回程度掃除しておきましょう。エアコンの外側も、ホコリがたまりやすいため定期的にきれいにしておくことをおすすめします。
これらの作業は比較的簡単に行えるため、月一回の掃除として習慣にすると良いでしょう。
一方で、エアコン内部の熱交換器やファンなどの部品は、専門的な知識やツールが必要なため、自身で掃除することは難しいです。自身で部品をバラしてしまうと元に戻せなくなるなど故障の原因になるため、専門のクリーニング会社に依頼しましょう。
自身で行うエアコン掃除の方法
エアコンは月に1回程度、自身でできる範囲でホコリを取り除くことが理想的です。こちらでは、自ら行うエアコン掃除の方法を紹介します。
フィルター掃除
フィルター掃除はエアコンメンテナンスの基本で、自身でも簡単にできます。まずエアコンの電源を切り、フロントパネルを開けてフィルターを取り出しましょう。フィルターに付着した大きなホコリは掃除機で吸い取り、その後水で洗い流します。シャワーの水圧を利用して裏面から洗うと、効果的に汚れを落とせます。また、頑固な汚れがある場合は、古い歯ブラシなどを使って優しくこすり落としましょう。
吹き出し口と本体の掃除
吹き出し口やエアコン本体の掃除は、フィルターを外した状態で行います。吹き出し口周辺には、ハンディモップや柔らかい布を使って、見える範囲のホコリを優しく拭き取ります。エアコンの内部、特に送風ファンには掃除機をあてて蓄積されたホコリを吸い取りましょう。送風ファンは、ホコリが蓄積すると分解して掃除する必要があります。ホコリが蓄積しないように、掃除機で吸い取れる範囲で掃除しておきましょう。
室外機の掃除
室外機もエアコンの効率に大きく影響するため、定期的な掃除が必要です。室外機の前面と側面にあるフィンや吹き出し口のホコリは、ほうきや柔らかいブラシを使って優しく取り除きます。ドレンホースの詰まりもチェックし、詰まっている場合は専用のつまり取りポンプなどを使って内部の汚れを除去しましょう。エアコン掃除をクリーニング会社に依頼する際の3つのチェックポイント
エアコンの内部の掃除は、部品を取り外すなど専門的な知識が必要です。内部に汚れを蓄積させないために、2年に1回程度はクリーニング会社への掃除依頼を検討しましょう。こちらでは、クリーニング会社に依頼する際のチェックポイントを紹介します。
料金と補償内容
クリーニング会社に依頼する際は、料金体系をしっかりと確認しましょう。クリーニング会社によっては、基本料金のほかに追加料金が発生することがあるためです。また、作業中にエアコンや家財に損害を与えた場合の補償内容の確認も大切です。料金が明確で、万が一の際の補償がしっかりとした会社を選ぶことで、安心してサービスを受けられます。
作業時間
クリーニングにかかる目安の時間もチェックポイントの1つです。作業時間が短すぎる場合は、簡易な掃除しか行われない可能性も考えられます。一方であまりに長い時間を要する場合は、その理由を確認しておくべきです。一般的に、通常のエアコンクリーニングには1.5〜2時間、お掃除機能付きエアコンの場合は2.5〜3時間程度が目安になります。会社に依頼する前にお掃除機能付きエアコンへの対応可否機種やを確認
事前に自身のエアコンのメーカー・機種やお掃除機能付きエアコンに対応しているか確認しておきましょう。特にお掃除機能付きエアコンなどは、特殊な知識や技術が必要です。また全てのメーカー、全機種に対応している会社であれば、技術力が高いと判断できます。エアコン掃除は梅雨前のカビ対策になる春がおすすめ
エアコン掃除をする最適な時季は春です。春の掃除は梅雨を前にしたカビ対策として、特に効果的です。春にエアコンをクリーニングすることでカビの繁殖を防ぎ、夏に向けてエアコンを最適な状態に保てるでしょう。
フィルターや吸込口などの掃除は自身でもできます。月1回程度の掃除でフィルターなどを清掃しておくことでエアコンの性能を維持し、より深刻な問題の発生を防げるでしょう。
ただしエアコン内部の掃除は、専門的な知識を持ったクリーニング会社に依頼する必要があります。クリーニング会社にエアコンの掃除を依頼する際は、料金体系や機種への対応可否などをしっかりとチェックしましょう。