INDEX目次
マンションの和室を洋室にリフォームする際の費用相場を紹介! 注意点や事例も解説

マンションの和室を洋室へと変える際、多くの方が気になるのが費用面での不安です。畳からフローリングへの変更、押入れをクローゼットに改装、さらには照明や建具の交換まで含めると、一体どの程度の予算を見込んでおけばよいのでしょうか。
そこで本記事では、マンションの和室を洋室にリフォームする際の費用相場や工事内容を詳しく解説します。また、具体的な事例やコストを抑える方法も紹介しますので、和室から洋室へのリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
マンションの和室を洋室にリフォームする際の費用相場

和室から洋室へリフォームする際の費用相場は、6~8畳間の全面リフォームで100万円程度となります。和室から洋室へのリフォームでは、フローリングへの変更だけでなく「押し入れをクローゼットにする」「ドアを付け替える」ことも可能です。
洋室へのリフォームに必要なそれぞれの工事費用の目安は以下のとおりです。
- ●床リフォーム:25万円~
- ●天井と壁のリフォーム:10万円~
- ●ふすまからドアへのリフォーム:12万円~
- ●押し入れからクローゼットへのリフォーム:20万円~
各工事は、マンションの構造や仕様によって工事の内容が変わる場合があります。見積りの段階では建具や壁・天井のリフォームを含むかなどの詳細を確認しておくことが大切です。
マンションの和室を洋室にリフォームする際の、工事内容と注意点

こちらでは和室から洋室へのリフォームする4つの工事内容や注意点について解説します。
- ●床
- ●天井と壁
- ●ふすまからドアへの変更
- ●押し入れからクローゼットへの変更
一つひとつ見ていきましょう。
床のリフォーム
まず床のリフォームについて工事内容と注意点を解説します。工事内容
床のリフォーム工事の工期は2~5日で、畳からフローリング材への変更作業を行います。また和室と隣室の間に段差がある場合、床の高さを調整するための下地工事をします。一般的に畳は40~50mmの厚さがあり、フローリングは12mm程度です。そのため畳からフローリングにする際には、下地を底上げする必要があります。また床を支える根太の間隔は、畳が455mm、フローリング303mmです。洋室の方が間隔が狭いため、根太の本数を増やす調整が必要になります。
畳からフローリング材への変更は「単層フローリング」か「複合フローリング」によって金額が大きく変わります。単層フローリングとは無垢材のことで、断熱性が高く独特の木目や色合いを楽しめることがメリットです。ただし、遮音性がないため下地材を敷く工事が必要です。
複合フローリングは複数の板で作られているので、様々なデザインや機能の中から選べて遮音性能もあることが特徴です。
注意点
床を畳からフローリングに換える際には、防音性・遮音性への注意が必要です。フローリングは畳よりも防音・遮音性が低いため、マンションの管理規約の「防音規定」で定められた遮音等級のフローリングを使わなければなりません。遮音性の値は「L値」で表記され、数値が小さいほど遮音性が高くなります。マンションでは「L-45」以下が主流です。また「ΔL(デルタエル)等級」という新しい規格でも表記されている場合もあります。「ΔL(デルタエル)等級」は数値が大きいほど防音性能が高くなります。
天井と壁のリフォーム
次に天井と壁のリフォーム内容と注意点を紹介します。工事内容
天井と壁のリフォームの工期は1~2日程度です。主な工事内容は以下の3つです。- ●下地処理
- ●クロスの貼り付け
- ●巾木や廻り縁での仕上げ
下地処理とは、天井などの目地をパテで埋める作業を指します。下地処理をした上でクロスを貼り、最後に巾木や廻り縁で「天井と壁」「壁と床」の継ぎ目を埋めます。
注意点
マンションの壁は大壁である場合が多いですが、もしも真壁であった際には厚みの調整をしなければなりません。真壁を大壁に変更するリフォームには、 15万円~の費用が必要になります。また、壁が聚楽壁や漆喰壁の場合や合成樹脂でコーティングされたラミネート天井の場合には、壁・天井をはがして作り直す必要があるため工期が長くなる点に注意が必要です。
ふすまからドアへのリフォーム
ここでは、ふすまからドアへのリフォーム工事の内容を解説します。工事内容
リフォームの工期は1~2日です。主な工事内容は、以下の2つです。- ●建具本体の交換
- ●敷居の交換
ドアには主に「引き戸」と「開き戸」の2つがあります。開き戸は、気密性が高くプライバシーを重視する部屋に適しています。ただしドアの可動域を考慮した間取り設計が必要です。
引き戸は開閉時にスペースをとらないため、狭い部屋で使いやすいことがメリットです。ただし開き戸に比べて気密性や遮音性が低い点はデメリットと言えます。
注意点
建具本体と敷居の交換の際には、壁や天井の工事を合わせて行うことが必要な場合があります。ドアの交換には、既存のドア枠を撤去します。その際に壁の一部をはがすことが必要です。また床も新しい敷居に合わせるため、床材の一部をはがす場合があります。押し入れからクローゼットへのリフォーム
最後に押し入れからクローゼットへのリフォームについて解説します。工事内容
押し入れからクローゼットへのリフォーム工事には、1~2日程度必要です。ふすまはそのままに、中に洋服をかけられるようにする費用は「10万円~」です。ふすまを開き戸や折れ戸に交換し、中に棚を追加する工事では20万円程度の費用がかかります。注意点
開き戸や折れ戸の交換の際には壁や天井への影響が出ることもあるため、ドアのリフォームと同様に合わせて工事をする必要があります。また押し入れからクローゼットにリフォームする際は、奥行きの違いに注意が必要です。押入れの奥行きは800~900mm、クローゼットの奥行きは550~600mmです。
クローゼットにリフォームすると奥行きが深いため、前面に折れ戸を設け、奥に収納棚を作るなどして、使い勝手を高めることも可能です。また高さが異なる2本のハンガーパイプを設置することで、衣類を前後に2列掛けることが可能になり、効率的に収納スペースを活用することもできます。
マンションの和室を洋室にリフォームした事例

マンションの和室を洋室にするリフォームには、デザインや間取りの変更など様々なアイデアがあります。こちらでは、和室から洋室へリフォームした3つの事例を紹介します。
畳をフローリングに張り替えるリフォーム

引用:アクセントクロスで雰囲気を演出~築18年のマンションを北欧モダン風にリフォーム~[1]
まず和室の雰囲気を残して、洋室にリフォームするアイデアを紹介します。こちらの事例は、畳をフローリングに張り替えるリフォームです。
壁や天井は和室のままであるため、和洋折衷の雰囲気を作り出せます。掃除がしやすいフローリングにすることで、メンテナンスが楽になります。
またリフォームは床のみになるため、費用の節約になる点も大きなメリットです。なるべく費用を抑えてフローリングにしたい方や、和室の雰囲気を残したい場合におすすめの方法です。
押し入れをオープンクローゼットにするリフォーム
次に、押し入れをオープンクローゼットにリフォームするアイデアを紹介します。押し入れは収納量が多い一方で、奥行きが深く物が取り出しにくいこともデメリットのひとつです。オープンクローゼットであれば、収納物が一目で見られる上に、部屋を広く見せられます。衣類の収納のほか、棚を備え付ければ小物をしまうスペースとしても活用できます。オープンクローゼットへのリフォームは、部屋を開放的な雰囲気に変えてくれるでしょう。
間取り変更で広いリビングにリフォーム

最後に和室を洋室にリフォームするだけでなく、間取りも変更した事例です。こちらの事例では2間続きの和室を、広々としたリビングダイニングにリフォームしています。
洋室へのリフォームを行うことで、段差のない広い空間を実現できます。マンションでは、部屋が細かく仕切られている場合が多いため、洋室へのリフォームと合わせて間取りの変更を検討するのもおすすめです。
マンションの和室を洋室にリフォームする際に利用できる補助金

和室から洋室への全面リフォームには、100万円程度の費用がかかります。費用をなるべく抑えたいという方は、補助金の活用を検討してみましょう。こちらでは、和室から洋室へのリフォームで活用できる補助金を2つ紹介します。
介護保険
同居する家族に要支援・要介護認定されている方がいる場合、バリアフリーのリフォーム費用に介護保険の活用が可能です。補助額は。支給限度額は20万円で、自己負担割合は介護サービスの負担割合によってことなります。補助の申請はケアマネージャーが理由書を作成し、施工前後に自治体に申請をします。段差のない和室から洋室へのリフォームのほか、手すりの取り付けや滑り防止の床材への変更などにも活用可能です。
マンションの和室を洋室に、DIYでリフォームする方法

和室の洋室へのリフォームは、簡易的な工事であればDIYでも可能です。こちらでは、DIYで施工する方法を2つ紹介します。
畳の上からフローリングマットを敷く
畳からフローリングへの張り替えは、畳の上からフローリングマットを敷く方法であればDIYでも可能です。ただし畳とフローリングマットの間にカビやダニが発生することがあるため、こまめな清掃やダニよけシートなどで対策することが必要です。DIY向けの壁紙を活用する
壁のリフォームは、自身で市販の「生のり付き壁紙」や「シールタイプ壁紙」を貼る方法があります。またクロスの上から塗れる塗料を活用するのもおすすめです。素人でも比較的扱いやすいDIY用の製品が、ホームセンターやインターネットで購入可能です。ただし、砂壁や表面がざらざらした壁では、うまく貼れない可能性もあります。壁紙を購入する際には「どのような壁に活用できるのか」などをあらかじめ確認しておきましょう。
押し入れのふすまを外して収納にする
押し入れはふすまを外すだけで、開放的な収納スペースに変えることが可能です。さらに、押し入れの床にクッションフロアを貼れば、おしゃれな収納として活用できます。部屋の床と同じデザインのクッションフロアを活用すれば、開放的で明るい空間になるでしょう。マンションの和室を洋室にリフォームする費用を算出するには、施工内容を決めることが重要

一方で洋室に替えることと同時に、2つの部屋をつなげるなど間取りの変更を合わせて行うことも可能です。まずは、自身がどんな部屋を作りたいのかを明確にして、工事の詳細を決めていきましょう。