街タグvol.27

都会でスロウな暮らしを楽しむ谷町六丁目

都会でスロウな暮らしを楽しむ
谷町六丁目

What’s? Tanimachi-Rokuchome 梅田・心斎橋・天王寺へも地下鉄でスムーズ。
都会の利便性と穏やかな住環境を併せ持つ街「谷六」。

大阪市中央区にあり、大阪の人々に「谷六(たにろく)」の愛称で親しまれる「谷町六丁目」。地下鉄谷町線と長堀鶴見緑地線が交わるこの街からは、梅田や心斎橋、天王寺といった大阪の主要な都心部へ、地下鉄でスムーズにアクセスできるのが魅力です。街の北東には緑豊かな難波宮跡公園があり、北には官公庁やオフィス街が広がります。谷町筋を挟んで東西には、昔ながらの町家や長屋が多く残り、落ち着いた環境となっています。また、心斎橋や天王寺へも自転車で行ける近さ。市内各所へ気軽に行ける便利な都会の暮らしと、歴史情緒の薫るレトロな街並みで過ごすスロウな暮らし、その両方が手に入る「谷六」です。

地下鉄「谷町六丁目」駅周辺(谷町6交差点付近)

長屋再生複合ショップ 惣 so

地下鉄「谷町六丁目」駅周辺(谷町6交差点付近)

長屋再生複合ショップ 惣 so

スーパーや商店街、病院など
暮らしに便利な生活施設が徒歩圏内に。

アクセスの利便性に加えて、生活する上で便利な生活施設が徒歩圏内にあるのもこの街の魅力です。国立病院機構大阪医療センターをはじめ、クリニック、郵便局、金融機関などがそろいます。また、スーパーマーケットやコンビニはもちろん、昔ながらのアーケードが連なる空堀商店街もあり、お買い物も便利。また、長屋や町家を再生した雑貨店も数多く点在しています。普段のお買い物だけでなく、暮らしをより豊かに彩ってくれるお店を探して、街をのんびり散策するのも楽しみです。

Column飛鳥・奈良時代には都として栄え、
豊臣秀吉が整備した城下町の遺構も残る「谷町」

はるか昔、現在の大阪市のほとんどは海で、今も大阪城から住吉まで連なる「上町台地」だけが半島のように海に突き出していたといわれています。谷町六丁目がある「谷町」一帯も上町台地が縦断し、坂や階段の多い街。飛鳥・奈良時代には壮大な難波宮が築かれ都として栄え、安土桃山時代には豊臣秀吉が大阪城を中心に町を整備。谷町一帯も城下町として発展し、秀吉が整備した「太閤下水」をはじめ、歴史が感じられる貴重な遺構が街のあちこちに見られます。

自由に見られるのぞき窓

下水内部(要申込み)

自由に見られるのぞき窓

下水内部(要申込み)

太閤(背割)下水

豊臣秀吉が道路の整備と同時に、町屋から出る下水を処理するために整備した下水溝。改良を施された下水溝は現在も中央区や西区などで使用されていて、近世の下水道が現在まで使われ続けている例は全国的にも希少。南大江小学校のそばに地下施設があり、2~3日前までに電話で申し込めば、下水内部の見学(所要時間約20分)も可能です。

大阪市中央区農人橋1-3-3 
Tel. 06-4963-2092((一財)都市技術センター)
[料]無料

太閤(背割)下水見学施設公式サイトはこちら


Photo:お屋敷再生複合ショップ 練

Historical town 路地がめぐるレトロな街には
戦禍を免れた古い町家や長屋が残る。

谷町六丁目周辺は1945年の大阪大空襲の被害を免れた地域。そのため、大正時代から昭和初期の古い町家や長屋が数多く残り、風情ある細い路地が無数にめぐります。そんなレトロな街並みでここ数年注目を集めているのが、古民家や長屋を再生した飲食店や雑貨店に複合ショップ。年月を経た町家や長屋の趣を生かしながら、それぞれのお店が個性を打ち出し、街を盛り上げています。また、忘れてはいけないのが「空堀商店街」。昔ながらの庶民的なお店や町家を再生したお店が並び、地元の人々だけでなく、観光で訪れる人たちも近年増え続けています。

 

CRYDDERI CAFÈ(クーデリーカフェ)

MOITIÉ(モワティエ)

長屋再生複合ショップ 惣 so

大正2年に建てられた二連長屋を再生した「北長屋」と、2006年に誕生した「南長屋」から成ります。体に優しいこだわり素材を使った手作りケーキと焼き菓子の「MOITIÉ(モワティエ)」や、レース編みの小物や雑貨が並ぶ店内でカフェも楽しめる「CRYDDERI CAFÈ(クーデリーカフェ)」のほか、ギャラリーや寿司店など多彩な9店舗が集まっています。

大阪市中央区瓦屋町1-6-2
Tel. 06-6538-4880(山根エンタープライズ)

[時]11:00~19:00 ※店舗により異なる
[休]水曜(祝日は営業)※店舗により異なる

長屋再生複合ショップ 惣 so公式サイトはこちら

 

エクチュアからほり「蔵」本店

COSMIC BOX ART LAB

お屋敷再生複合ショップ 練

大正末期の屋敷を再生したもので、母屋と蔵、表門は国の「登録有形文化財」に登録されています。風格ある母屋には、クリエーターが手掛けたアクセサリーや職人による伝統的な陶器などさまざまな作品がそろう雑貨店「COSMIC BOX ART LAB」など13店舗が入り、蔵には、本場ベルギーのクーベルチュールを用いた多彩なチョコレートが人気の「エクチュアからほり『蔵』本店」があります。

大阪市中央区谷町6-17-43
Tel. 078-811-4405(京利)

[時]11:00~20:00※店舗により一部異なる
[休]水曜(祝日は営業)※店舗により一部異なる

お屋敷再生複合ショップ 練公式サイトはこちら

Column坂道のある商店街「空堀商店街」

松屋町筋から谷町筋を挟んで上町筋まで、東西約800mにわたって続く空堀商店街。「空堀どーり商店街」「はいからほり」「空堀商店街」の3つの商店街が一つにつながって成り立っています。商店街のある通りは、大坂冬の陣の後に埋め立てられた「大坂城南惣構堀」の遺構である空堀通の西半分で、歴史的由緒のある場所。また、商店街が上町台地を横切るようにのびていて、商店街が坂道になっているのが全国的にも珍しいといわれています。2009年には「新・がんばる商店街77選」に選ばれ、映画「プリンセス トヨトミ」のロケ地にもなりました。昆布の老舗や八百屋さん、和菓子や玩具の店、多彩な飲食店のほか、古い町家を再生したカフェなどもあり、懐かしさと新しさが同居する商店街です。

欧風食堂 L’eclaire(レクレール)

築約80年の風情ある長屋を再生したフレンチ家庭料理のお店。テーブルや椅子をゆったりと配置した店内は、和とモダンが溶け合った落ち着きのある雰囲気。素材の持ち味を生かした料理が評判で、お昼は野菜たっぷりのランチが3種。メイン料理にお惣菜、野菜スープ、玄米入りご飯などが味わえます。夜は一番人気のブイヤベースに、好みの食材やソースを聞いて作ってくれる「オーダーメイドパスタ」といった一品料理のほか、コース料理も気軽に楽しめます。

大阪市中央区谷町6-18-6 
Tel. 06-6761-6199

[時]11:30~14:00LO、17:30~22:00LO
[休]火曜
[料]野菜しっかりランチ800円~、ブイヤベース1,600円、ディナーコース2,800円~

欧風食堂 L’eclaire公式サイトはこちら

白灯(はくとう)

町家や長屋が並ぶ閑静な通りに、ひっそりとたたずむ雑貨店。戦前から残る古い町家を改修した店内は、土間で靴を脱いであがるスタイル。店内には、まるで親戚の家に遊びにきたかのようなゆったりとした時間が流れます。器をはじめとするアンティークや作家による手作りの品のほか、古布やトルコのキリムなど、手仕事の品にも出合えます。糸作りからこだわった「木星社」の靴下や、ネパールやインドで作られた上質な天然素材の洋服も人気です。

大阪市中央区上本町西1-3-18 
Tel. 06-7504-8487

[時]12:00~18:00
[休]火曜・ほかに不定休あり
[料]木星社の靴下2,000円前後~、切り絵のポストカード540円

白灯公式サイトはこちら

CHARKHA(チャルカ)

ハンガリーやルーマニア、チェコ、ドイツなどで直接買い付けた、東欧のかわいい雑貨が並びます。陶器やガラス、古布や刺しゅう製品、切手やマッチ、ラベルなど、どれも素朴で愛らしいものばかり。日本ではあまり出回っていないチェコのガラスビーズが多彩にそろうほか、チェコの工房に直接オーダーして作る糸ボタンやアクセサリーも人気。クラフトペーパーと画家nakabanさんの絵が独特な味わいを醸す「CRAFT PAPER LOVE」シリーズの文房具も注目です。

大阪市中央区瓦屋町1-5-23 
Tel. 06-6764-0711

[時]13:00~18:00
[休]月・火曜
[料]CRAFT PAPER LOVE便箋(30枚入)518円、糸ボタンセット540円~

CHARKHA公式サイトはこちら

Column大衆文学作家の登竜門「直木賞」にその名を残す
小説家・直木三十五ゆかりの地

直木三十五記念館

大正末期から昭和初期に活躍した作家・直木三十五(なおきさんじゅうご)。その名は、優れた大衆小説作品に与えられる文学賞「直木賞」に残されています。代表作「南国太平記」をはじめ、多くの大衆小説を世に送り出しながらも、43歳で夭折した直木の功績を小説家・菊池寛らがしのんで「直木三十五賞」を設立しました。直木の業績や人生を知ることができるのが、直木の生まれ育った地元・谷六にある「直木三十五記念館」。直木の生誕から没後まで、人生に沿ってゆかりの品を展示。晩年に直木自ら設計した家をモチーフにした黒い部屋に、彼の書斎が再現され、直筆の品なども展示されています。

大阪市中央区谷町6-5-26 
Tel. 06-6767-1906

[時]11:00~17:00 [休]水曜 [料]200円

直木三十五記念館公式サイトはこちら


Photo:難波宮跡公園

Holiday Style のびやかにゆるりと過ごす谷六の休日。

大阪市内でありながら、谷六の周辺には季節の移ろいを感じられる緑豊かな公園が点在しています。都会のオアシスともいえる難波宮跡公園も徒歩圏内にあり、木々の緑や爽やかな風に癒やされて、のびやかに休日が過ごせます。街の南側には、梅や桜の名所として親しまれる高津公園があり、買い物やお出掛けの途中にちょっと休憩したり、お花見や観梅の楽しみも。また、休日には、谷六界隈に点在する古い長屋や古民家のカフェで、ゆっくりとお茶を楽しむのもおすすめです。自然や懐かしい街のたたずまいに心癒やされて、休日をゆるりと過ごしてみては。

難波宮跡公園(なにわのみやあとこうえん)

谷町六丁目の北東、上町筋と中央大通が交わる法円坂一帯に広がる緑豊かな史跡公園。飛鳥時代から奈良時代にかけて造営された前後2期の難波宮跡で、宮殿の中心部とされる約9万平方メートルあまりの範囲が国の史跡に指定されています。645年の難波遷都後に造営が始められた前期の難波長柄豊碕宮と、726年から造営された後期難波宮があり、公園の中央北側には、天皇が国家の公式行事を執り行ったとされる大極殿の基盤も復元されています。

大阪市中央区法円坂・馬場町・大手前

高津公園

落語「高津の富」の舞台として知られる高津宮(高津神社)を囲むように広がる閑静な公園。高津宮の東側から北東側に整備された「花の公園」は、隠れた梅の名所。古城や南高梅などの9品種約180本の梅の木が植えられた梅林が広がり、2月から3月にかけては紅色やピンク、白の花が咲き誇ります。北西側には遊具を備えた広場もあり、春には桜が園内を美しく彩ります。

大阪市中央区高津1-1

GROVE cafe(グローブカフェ)

高津宮と高津公園に隣接するレストラン&カフェ。店内がオープンエアとなる季節には、高津公園の桜や緑がまさに目の前に広がり、都会にいることを忘れてしまいます。ランチはメイン料理のほか、ブッフェのサラダで野菜がたっぷり食べられると好評。美味しいスイーツや、カフェラテに栗のシロップが入った「チェスナッツモカ」など、本格派なドリンクも楽しめます。夜はイタリアンベースの多彩な料理をアラカルトやコースで味わえます。

大阪市中央区高津1-1-41
Tel. 06-6765-7000

[時]ランチ・カフェ11:30~17:00(ランチは15:00まで)、ディナー17:00~22:00LO
[休]無休
[料]ランチ1,380円、チェスナッツモカ600円、スタンダードコース(ディナー)3,300円

GROVE cafe公式サイトはこちら

Boulangerie IENA
(ブーランジェリー イエナ)

谷町筋にあるフレンチシックな雰囲気のおしゃれなパン屋さん。外はパリッと中はもっちりで評判のバゲットをはじめ、素材の持ち味を引き出した風味あふれるパンが約40種そろいます。サクッと香ばしいクロワッサンや、バゲットの中に濃厚なクリームチーズとレーズンが詰まった「クリームチーズレーズン」など定番の人気パンのほか、サンドイッチも8~10種とバラエティ豊か。お昼時にはスープの販売もあり、イートインスペースでパンとスープのランチが楽しめます。

大阪市中央区谷町7-1-39 新谷町第2ビル1F
Tel. 06-4304-1215

[時]8:00~19:00
[休]日・月曜、祝日
[料]バゲット250円、クリームチーズレーズン300円



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