Handwriting
デジタル化が進み、文章を書くのも指先ひとつでできる時代。手書き文字を目にするとふわっと温かい気持ちになりませんか。だからこそ「大切なこと」を伝えるなら手書きにこだわりたいもの。種類豊富な筆記具からあなたの1本を選ぶところから、その楽しみは始まっています。手書きをたしなむ、そんな豊かな時間を日常に取り入れてはいかがでしょう。
2018年2月に投稿を始めて、すでに約18000人のフォロワーを持つNAOさん。書き残したい言葉や心に響いた言葉を、美しい手書き文字で綴ったアカウントには、「元気が出た」「好きなタイプの文字です」などのコメントもたくさん。インスタグラムをきっかけに、今後は文字を書くことを仕事にしたいというNAOさんにお話をうかがいました。
偶然にきれいな文字の投稿を見つけて興味を持ち、何とその日のうちに自身のアカウントをスタートしたそうです。思い立ったが吉日とばかりの行動力で始められたインスタグラムですが、今では1年以上続く人気アカウントに。「書くことがとにかく楽しいので、自身が楽しんで投稿していることが、続けられるひとつの要因だと思います」とNAOさん。
「インターネットや本などから心に残った言葉、感動した言葉、共感した言葉などをピックアップしています」。公開する際には、誰の言葉かもコメント欄に残しているとのことなので、気になる言葉に出会ったらぜひコメント欄をチェックしてください。NAOさんの手書き文字が醸す世界観を通して、気付きや様々な名言と出会えるのも嬉しいですね。
“練習する”と構えるまでもないほど、手書きはNAOさんの日常の一部になっています。紙とペンはいつもテーブルの上に置いてあるので、ふと思い付いた字などをそのまま書き連ねることも多いとか。それが結果的に日々の練習になっているそうです。
インスタグラムで手書き文字を投稿するようになってから、万年筆とガラスペンに興味を持ち購入したので、「実は超初心者です」とのこと。いずれも中字、細字を選んで書くことが多いのだそう。NAOさんの文字が持つ独特の繊細な印象はそのためかもしれませんね。
「イライラしてたり気持ちに余裕がない時は、字のバランスが悪かったり上手に書けない気がします。字に気持ちが表れるんですね、気持ちを整えることも大切。でも書いているうちに無心になり、ストレス解消になったりもします」とNAOさん。
明治15年に神戸で誕生したナガサワ文具センターは、神戸を中心に関西で展開している老舗の文具店。神戸ならではのセンスと機能性を備えた商品バリエーションが魅力です。
今回お伺いしたのは、イギリス積みレンガが特徴的な歴史的建造物内にある、神戸煉瓦倉庫店。海に面した抜群のロケーション、高い天井やレンガ壁など異国情緒たっぷりの店構えです。
オリジナル商品をはじめ、個性的で上質な文具を豊富に扱う店内。風見鶏やポートタワーなど神戸を象徴する柄がデザインされた商品も多く、地元の人だけでなく遠方から足を運ぶ観光客も多いそう。また不定期でより文房具が楽しめるイベントも開催されているので、公式サイトをチェックしてください。
万年筆やガラスペンなどお気に入りの筆記具を用意して、じっくりと文字を綴ることが贅沢なものになりつつある現代。ペン先を下ろすたびに出方の異なるインクが作り出す濃淡や風合いは、書き手にとっての楽しみでもあるのです。
また「誰かに対して手書きの手紙を送ることは、かける時間や手間の分、相手への想いを表現することに他なりません」と店長さん。お店から直接お客様へ商品発送する際には、感謝の一言を書いて同封されることもあるそうです。
万年筆は基本、毎日使わなければいけないそうです。「ただ片手間にペン先を転がすだけでもいいので、少しでもインクを出し続けるよう心掛けてください」と店長さんのアドバイスも。毎日使い続けることで角度や筆圧などが持ち主に馴染んで使いやすくなり、何より愛着が湧いてくるのだとか。また少し手間のかかる水洗いも、長持ちさせるコツなので楽しむくらいの気持ちで行いたいですね。
NAGASAWAオリジナル製品を示す風見鶏の彫刻が施されたペン先、インクの色合いを目で楽しめるよう作られたスケルトンのボディが印象的なオリジナル万年筆です。ピンクゴールド、ゴールド、黒の3種類より選べます。
神戸の景色をテーマに開発されたオリジナルインク。「垂水アプリコット」や「神戸レンガ」など各色には物語が込められています。気に入った物語で、好きな地名で、また色に惹かれてなど、様々な選び方ができる楽しさも魅力です。現在の72色、全て試し書きができるのでぜひ。
イタリア・ヴェネツィアの工房で熟練の職人によって作られるガラスペンです。精巧な彫金が施された、涼し気なガラスのボデイとペン先は特別な贈り物にも喜ばれそう。ひとつずつ手作業で作られるため、同じデザインでも微妙に風合いや個性が異なるというのも小粋です。
文具ライター小日向京氏監修の飾り原稿用紙の「碧翡翠」は、第25回日本文具大賞のデザイン賞を受賞。写真は「蜜柑網」で、他の飾り罫も展開しています。またSNS用の原稿用紙は、撮影のためトンボを入れるなど工夫がされ、どこか懐かしいのに新しい原稿用紙です。
キップレザーを使用した上質なペンケース。黒と赤を中心に、限定色も随時展開しています。ポートタワーがモチーフの1本差しから10本差しまであり、グルリと巻けるロールタイプと、しっかり収納できるジップタイプも。手持ちの万年筆の数や用途に合わせて、お気に入りを選んで。
手紙を受け取った相手が思わずくすっと笑ってしまうような、遊び心たっぷりのスタンプ。仕事などのやり取りもスムーズに進みそうですね。またNAGASAWAオリジナル商品で神戸の文具店ならではの柄もあり、神戸土産としても人気です。