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京都の市街地にありながら、街中とは思えない、穏やかで落ち着いた雰囲気が漂う「京都御苑・鴨川」周辺エリア。森林浴も楽しめる広々とした京都御苑をはじめ、ゆったりと自然の潤いを感じる鴨川、路地裏にはセンスのよさが伝わる素敵なお店も点在しています。暮らすように通いたくなる。そんな京都御苑・鴨川周辺の魅力をご紹介していきます。
アクセスマップ
鴨川
民の物
京都御苑 清和院御門
古都の歴史と豊かな自然にふれられ、京都のオアシス的な場所としても広く親しまれている「京都御苑」。江戸時代には、140以上もの宮家や公家の邸宅が並んでいました。現在は、約65ヘクタールもの広大な敷地を持つ国民公園となっています。苑内には京都御所をはじめ、京都迎賓館や宮家・公家邸宅の一部遺構が残されており、森林浴が満喫できる「母と子の森」や水遊びができる「出水の小川」、さらに休憩所や児童公園なども整備されています。古都の風情を今に残す広く整然とした苑内は凛とした空気が漂い、木々や草花に癒やされる格好のお散歩スポットです。
里山のような穏やかな時間が流れる場所。野鳥の水飲み場が整備されているほか、自然をテーマにした本が自由に閲覧できる「森の文庫」やベンチがあり、木漏れ日と野鳥達の声に包まれて、のんびりと読書が満喫できます。
※森の文庫は4/1〜11/30(9:00〜16:00)に開設。雨天時は閉鎖。
井戸水を活用した100mほどの小川が、木々の間を流れています。深さは数cmと浅い流れのため、夏には水遊びをする子ども達の姿も。水辺にはさまざまな動植物も見られ、自然の潤いを楽しむことができます。
1710年創立の閑院宮家は、伏見宮家・桂宮家・有栖川宮家と共に四親王家に挙げられています。明治10年まで閑院宮家の邸宅として使われたのち、華族会館や裁判所としても活用され、明治16年に現在の建物に。収納展示館では、京都御苑の自然と歴史を学ぶことができ、庭園では四季折々の花が堪能できます。
中立売御門の北側にあり、御苑の木々に囲まれ、まるで「森の休憩所」のよう。無料で利用できる休憩スペースや情報展示コーナーをはじめ、京の食文化が愉しめるレストラン、お土産店も完備。テラス席から京都御苑が眺められ、豊かな自然を感じながら、ゆったり過ごせます。
画像提供(出水の小川・閑院宮邸跡収納展示館・中立売休憩所):環境省京都御苑管理事務所
鴨川(荒神橋付近)
京都御苑から東へ、五山送り火で知られる大文字山へと向かって歩くと開放感あふれる景色が広がります。京都を代表する憩いのスポット「鴨川」です。河川敷には遊歩道やベンチが設けられ、清らかな川の流れを眺めながら、ゆったり散歩したり、休憩したり、思い思いにのんびり過ごせます。春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と市街地に居ながら四季の移ろいが味わえるのも大きな魅力です。
丸太町通りと今出川通りの間にある荒神口通りに架かる橋。大政奉還が行われた1867年、京都御所から鴨川東岸への避難路を確保するために架けられ、「御幸橋」「勤王橋」ともいわれています。橋の西側からは「五山送り火」の大文字がきれいに見え、橋の真ん中に立つと鴨川の美しい風景も楽しめます。
天慶年中(938年〜947年)に船岡山の南に元三大師良源によって創建され、天正年間(1573年〜1593年)に現在地へ移転。紫式部の邸宅跡で、この地で源氏物語を執筆し、生涯を過ごしたといわれています。境内には「源氏庭」が整備され、紫の桔梗を6月末から9月初め頃まで見ることができます。
京都御苑の東隣にある「梨木神社」の境内に、京都の三名水「佐女牛井(さめがい)・県井(あがたい)・染井(そめい)」のひとつで、唯一現存する染井の井戸があります。宮中御用の染所の水に使われたといわれ、甘くまろやかな味わいで、茶の湯に適した水としても知られています。また、梨木神社は「萩の宮」と呼ばれ、古今を問わず和歌が詠まれるなど、今も京の「萩の名所」として多くの人が訪れます。
TORYBAZAR(トリバザール)
京都御苑の東側は落ち着いた住宅街が広がり、ハイセンスなお店が集うエリアとしても注目しておきたいところ。荒神口通りを中心に、華やかなフレンチレストラン、話題のスパイスカレーのお店、居心地のよいティールーム、通いたくなる本屋さん、雑貨や器のショップなどが点在。路地裏を巡れば、素敵な出逢いが待っているはずです。
épice(エピス)
築100年以上の町家を改装した京都風情あふれる空間で、野菜が主役のフレンチフルコースがいただけます。滋賀と大原の農家から仕入れる新鮮な有機野菜や、フランス産の野菜をふんだんに使い、シンプルな調理法で素材の持ち味を生かした優しい味わいが魅力。なかでも、全国からお客さんが目当てに来店するのが、コースの一品の「野菜のテリーヌ」。テリーヌと周囲を彩る野菜は20種以上が使われ、1枚の絵画を見ているような彩りです。コースは月替わりで、「シェフのおすすめコース」は、野菜のデザートも2品入った全8皿の豪華な内容。ソムリエでもあるシェフが厳選した300種以上のフランスワインもそろいます。
京都市上京区寺町通り今出川下ル真如堂前町105
Tel 075-222-2220
[時]11:30〜14:00LO(土日・春秋の観光シーズン・ゴールデンウィークは11:30〜13:00、13:30〜15:00の二部制)、17:30〜20:00LO
[休]水曜(祝日の場合は翌日休)
[料]シェフのおすすめコース7,650円(7%のサービス料込)、おすすめランチコース3,696円(5%のサービス料込)
スパイスカレー キテレツ
バーの閉店時間に営業する“間借りカレー”ながら、その美味しさと独創性で大人気のスパイスカレー店。和食好きの店主が、出汁や和テイストを生かした、辛すぎず日本人の口に合うスパイスカレーを追求。出汁は前日から水出しし、数種の乾物を加えて長時間煮込んだ深い味わいがカレーの旨みに。春は鰆や筍、夏は鰻、秋は鮭やキノコなど、季節の素材が登場するのも魅力です。メニューは季節のカレー4種をベースに、海鮮、肉、野菜など4種のカレーが一皿で味わえる「キテレツスペシャルカレー」や、「七味肉三昧カレー」など、数種のカレーが同時に楽しめるメニューも豊富。「七味チキン」などをトッピングすれば、彩り豊かな一皿がさらに豪華に。
京都市中京区丸太町北東角 岡崎ビル2F Bar明ケ粋ケ内
[時]11:00〜15:00LO、売り切れ次第終了
[休]不定休
[料]キテレツスペシャルカレー1,510円、七味肉三昧カレー1,710円
冬夏 tearoom toka
築90年以上の日本家屋にあるティールーム。近くの下御霊神社の井戸から汲んだ水で淹れる、究極の煎茶がいただけます。茶葉は、滋賀県信楽の朝宮地区で40年以上無農薬栽培を続ける農家とプロデュース。在来種や無施肥栽培、ヴィンテージなど、煎茶の可能性を引き出すお茶が10〜15種そろいます。茶葉それぞれの味を生かす最適な湯加減と蒸らし加減で淹れていただくお茶は、香り高くまろやかで、甘みだけでなく渋みや苦みも生きた奥行きのある味わい。お茶とともに味わえるハワイのカウアイ島産オーガニックカカオや、季節の朝生菓子も魅力です。カカオは品種や畑の異なる3種が楽しめ、カカオ本来の風味が堪能できる逸品。併設のギャラリー「日日」には、シンプルで機能的な、普段の暮らしを輝かせる美しい道具がそろいます。
京都市上京区信富町298
Tel 075-254-7533
[時]11:00〜18:00(17:30LO)
[休]火曜
[料]お茶と季節の朝生菓子またはカカオのセット1,500円〜、カカオ(8個入り)3,200円〜
誠光社
路地に佇む京都で注目の本屋さん。長年、本にまつわるセレクトショップとして有名な「恵文社一乗寺店」の店長を務めた堀部さんが、大手取次店を通さずに出版社から直接本を仕入れるなど、さまざまな取り組みで書店の新しい在り方を提案しています。シンプルな木の書棚にずらりと並ぶ本は、すべて堀部さんが自ら選び抜いたもので、実用書はなく、嗜好性の高い個性的な本揃い。陳列もテーマごとに関連する本が集められていて、未知の一冊に出会える可能性が広がります。家庭料理のストーリーをエッセイスタイルで紹介する『恥ずかしい料理』や『ライブ漫筆』など、自社出版のユニークな本も評判です。
京都市上京区中町通丸太町上ル俵屋町437
Tel 075-708-8340
[時]10:00〜20:00
[休]無休(12/31〜1/3休)
[料]恥ずかしい料理1,980円、ライブ漫筆1,650円
TORYBAZAR(トリバザール)
鴨川近くの路地にある、生活にまつわる雑貨のお店。作家の陶器やガラス、木製品、キッチン道具、籠など、日本や世界各地から集めた魅力ある雑貨が並びます。どれも店主の小西さんが実際に使ってよかったものや手に馴染むものを、素材感を大切にセレクト。大分の陶芸家・薬師寺和夫さんのコーヒーを楽しむための陶器は、鎬(しのぎ)が美しく、シンプルながらも温かな風合いが魅力です。くるみガラスや深い色合いの再生ガラスなど、形もかわいい長野の「ガラス工房 橙(だいだい)」のグラスもおすすめ。季節の果物が楽しめる「可成屋和操」のジャムや、スパイスカレーキット、クッキーなど食品も人気です。
京都市上京区東三本木通丸太町上ル中之町496
Tel 075-231-1670
[時]12:00〜17:00(変更の場合あり)
[休]木曜(祝日の場合は営業・振替休日あり)、日曜不定休
[料]薬師寺和夫さんのマグカップ2,530円〜、ガラス工房 橙のグラス2,750円〜、可成屋和操のジャム702円
民の物
窓の向こうに大文字山が広がる一室に、時を経た美しさや味わいを醸す古道具が並びます。食器やグラス、カトラリー、オブジェなど、店主の丹波さんがオランダやベルギー、東欧などを巡って買い付けてきたもの。色の美しさや形、質感とともに、もの作りの背景や情景が浮かんでくるもの、生活の中で使えるイメージを大切に選んでいるそう。ゆるやかな十二角形の形や色が素敵なベルギーのティーボウル、オランダやフランスのカトラリー、ルーマニアの古布など、どれも味のあるものばかり。古道具と馴染みながら存在感を放つのは、「rinn to hitsuji」の蝋燭。丹波さんの奥様で蝋燭作家の鈴木りえさんが天然素材で作る独創的な形が魅力です。
京都市上京区河原町丸太町上ル出水町253 春日ビル4F
Tel 090-4288-4189
[時]12:00〜19:00
[休]水曜〜金曜
[料]ベルギーの十二角ティーボウル6,500円、カトラリー1,200円〜、ルーマニアの古布35,000円
「京都御苑・鴨川」周辺は、休日のおでかけ先としてだけでなく、住環境としても魅力的。京都御苑と鴨川の間には閑静な住宅街が広がり、さまざまな特性を持ったエリアに囲まれています。たとえば、ビジネス街が広がる烏丸や商業施設がそろう河原町に隣接。落ち着いた雰囲気の住宅街で暮らしながら便利な都市生活が謳歌できる立地です。また、周辺には同志社大学や京都大学など教育機関がそろい、アカデミックな雰囲気も漂っています。京都市京セラ美術館や京都国立近代美術館など、文化・芸術施設が集積する岡崎公園一帯も身近な距離で、休日の楽しみ方も多彩。 快適で便利な暮らしが叶う素敵な街です。