Project 03 「ライフスタイル」×「ワークスタイル」

テレワークやホームオフィスなど多様化するワーク・
ライフスタイルに対応する賃貸レジデンスの実現

近鉄不動産では数年前より既存物件を有効活用するリノベーション事業を手がけており、その中から生まれた賃貸レジデンスシリーズ「REFIO」は、多くの反響を呼び、過去にグッドデザイン賞も受賞している。そんな「REFIO」ブランドに新たに名を連ねたのが多様化するワーク・ライフスタイルに対応する「REFIO浅草橋」。現代のニーズに即した物件を形にすべく、竣工まで駆け抜けた2人の社員にスポットを当てる。

MEMBER

首都圏事業本部
分譲事業部

福田 隆博

2009年入社

首都圏事業本部
企画情報部

村瀬 翔

2017年入社

Story 01

レジデンスとしても、オフィスとしても
活用できる商品を企画

REFIO浅草橋は、首都圏事業本部にとって、約20年ぶりとなる新築賃貸レジデンスである。商品企画および工事管理など建築に関わる業務を担当した福田は、これまで行ってきた分譲マンション「ローレルシリーズ」のスキームと、リノベーション賃貸マンション「リフィオシリーズ」のスキームを組み合わせて物件を企画することにした。「物件の場所はJR総武線「浅草橋」駅から徒歩2分、都営浅草線「浅草橋」駅から徒歩3分と、交通利便性に優れた好立地に位置します。浅草橋の駅前は小規模な小売店や飲食店が数多くある下町情緒が漂う趣のある場所です。この街にまずはどのような建物を作るべきか考えました。住まう人の視点、物件を所有するオーナーの視点、建物が街並みに与える影響など、同じく企画から携わった企画情報部の村瀬社員と案を出し合ったことを覚えています」。本プロジェクトでは部の垣根を越えたプロジェクトチームが発足し、関わるメンバーが一枚岩となり、ゴールに向けて奔走した。

協議の結果、テレワークやホームオフィスなど多様化するワーク・ライフスタイルに対応する賃貸レジデンスの方向性で決まった。ターゲット・コンセプトの策定について福田はこう振り返る。「REFIO浅草橋は小さいながら駅前の視認性がある土地で、ここに住む人はどのような入居者様だろうと考えることから始めました。そのとき立地の特性を活かさない手はないと思ったのです。駅前に位置するため、レジデンスとしてのニーズがあることはもちろんですが、オフィスとしてのニーズもあると感じました」。住み心地も良くて、働き心地も良い空間を実現すれば、ほかにはない付加価値のついた商品になる。そうすれば賃料とのギャップを少なくでき、入居希望者が集まる。このような考えのもと、本プロジェクトはSOHO(Small Office/Home Office)としても利用可能なレジデンスを作ることに決定した。

Story 02

課題となっていた
低層階の有効活用

REFIO浅草橋には1・2階に店舗が入居することになっており、テナントは入居者はもちろん、地域の方も気軽に利用できる軽飲食店を想定しているという。この低層階をどのような用途に検討するかについては、村瀬が足で稼いだ情報が活きた。「事業開始当初は1階を住宅の共有部とする予定だったのですが、収益性を考えて店舗とする案が浮上し、店舗ニーズが十分にあるエリアなので、1Fだけでなく2Fも店舗にする案が出ました。ところがREFIO浅草橋には2Fに直接アクセスできる階段がありません。外部に階段を設けることが難しいことからメゾネットを検討するも、各階の有効面積が減るというデメリットがあり、意見が割れました。しかし、周辺の物件や商店街を歩き回り、店舗レイアウトを検討した結果、メゾネットでも当社が想定する店舗のリーシングは可能だと判断したんです」。この判断により、収益性を改善することができたという。

村瀬に課せられたミッションは、企画から運営まで一貫して推進することである。店舗、住宅それぞれの入居者様を見つけるリーシングも業務に含まれる。「店舗に関しては、入居してほしいテナント様に直接コンタクトを取ったり、地場の仲介会社、店舗専門の仲介会社にアプローチを図ったり、店舗ポータルサイトに掲載したりと、さまざまな方法を通じて100以上のテナント様と接触しました。仲介によるアプローチが難しい個人・中小の店舗に対しては、テナントと店舗物件のマッチングプラットフォームを利用しました。これは当社が従来取り組んでいなかったテナント探しのツールで、今後本社での導入も検討されています。住宅については、社宅利用やサブリースによる一棟借りはもちろん、デザインに特化したポータルサイトへの掲載や高級賃貸に強い仲介会社との関係構築など、さまざまなターゲットに合わせたアプローチを実施しました」。

Story 03

プロジェクトチームのこだわりが
凝縮されたレジデンスが完成

建築が着工すると、福田の業務は工事の管理に移行した。「基礎工事の段階で、もともとあった建物の躯体が出てきて、予定通りの場所に杭を打つことが難しいことが判明し、既存躯体の撤去や杭の位置を変更するなど、想定外の工事が発生しました。コストの調整が迫られる中、この建物で実現したかった価値は何なのか改めてチームで議論し、イレギュラーな事態を乗り越えられたことが印象に残っています。実際問題、着工してから仕様変更することは非常に大変で、普通であれば時間も費用も大幅にロスが生まれます。しかしながら本プロジェクトは既定路線から大きくそれずに竣工を迎えることができました。ゼネコン担当者様や設計事務所担当者様、工事協力業者様など、REFIO浅草橋に携わってくださった関係者には頭が上がりません。完成した建物を見て、入居したいという声をたくさんいただいていることからも、この建物に関わることができて本当に良かったと思います」。

一方で村瀬は竣工して間もないREFIO浅草橋を早期満室稼働させることに取り組んでいる。「満室になってから初めて事業が成功したと言えます。店舗、住宅ともに反響をいただいていますので、これから対応していきたいと考えています。私自身、これまでリノベーションの賃貸マンションには携わってきましたが、新築に関わったのは本プロジェクトが初めてです。現地を訪れるたびに少しずつ物件が立ち上がっていく姿を見られたことが嬉しかったですね。REFIO浅草橋はキッチンがテレワークスペースに早変わりする仕組みや、一部住戸は居住スペースを拡張するために浴槽を設置せずシャワーブースとするなど、さまざまな挑戦的な試みが随所に反映されており、一般的な新築とは一線を画す魅力を持ったマンションになったと自負しています。今回試みたさまざまな取り組みが市場でどのような評価をされるのかしっかりとリサーチし、次のプロジェクトにつなげていきたいです」。今どき、いやこれからの住まいの在り方を提案したREFIO浅草橋。今後の第2段、第3段はどのようなレジデンスを世の中に提示してくれるのか、近鉄不動産から目が離せない。