Project 01 「堺筋本町」×「タワーマンション」

大阪有数の好立地で快適な住まいと
四季折々の風情を共存させた大胆かつ斬新なプロジェクト

大阪を代表するオフィス街のひとつ、堺筋本町。秀吉が大阪城を築城した頃から繊維の街・商人の街として発展してきたこの地に誕生したのがローレルタワー堺筋本町だ。大阪メトロ堺筋線・中央線「堺筋本町」駅徒歩1分の好立地にある、地上44階地下1階建て511戸の超高層タワーマンション。
駅近にこれほどまでに大規模なタワーマンションは非常に珍しいほか、30階以上、500戸以上のマンションでは関西初となる居住者専用のプライベートガーデン「ゲーテッドガーデン」を採用するなど、構想段階から話題を呼んでいる。本項では近鉄不動産の中でも有数のビッグプロジェクトであるローレルタワー堺筋本町に携わる若手3人の奮闘に迫る。

MEMBER

マンション事業本部
計画部

齋藤 駿

2019年入社

マンション事業本部
計画部

丹田 千晴

2018年入社

マンション事業本部
計画部

西村 誠

2020年入社

※部署は取材当初のものです

Story 01

あらゆる角度から物件の特徴を捉えた
重要事項説明書の編纂

マンション事業本部 計画部に所属する齋藤が本プロジェクトに参画したのは、建設工事が着工してから約8ヶ月後のことである。
「用地取得や設計など、前任の担当者がいくつものハードルをクリアしてから私が担当になったので、正直、最初はおいしいところを持っていかせてもらったと思いました。しかしながら、工事がスタートして以降も計画部の仕事は続きます。そのひとつが私の取り組んだ重要事項説明書の作成です。
重要事項説明書とは物件の重要事項を記載した書類で、お客様が購入するにあたり判断材料となる事柄がリストアップされています。専有部分、共有部分はもちろん、周辺地域に関することまで、あらゆる項目を網羅する必要があるのですが、これを作成するのに非常に苦戦しました。何せ私はスタッフ部門からの異動です。マンションや建築、法令に関する何から何まで知識をほとんど持ち合わせていませんでした。
しかし、重要事項説明書は販売が開始するまでに完成させなければいけません。リミットが決まっている中、イチから知識を吸収しながら、数十ページに及ぶ資料の作成に挑みました」。

重要事項説明書の作成には小規模な物件でも2~3ヶ月を費やす。こと大規模物件である本プロジェクトにおいては、通常よりも時間がかかることは想像に難くない。齋藤は事前準備を含めると作成に約5ヶ月を費やしたという。
「重要事項説明書は不備があってはいけません。少しの記載漏れであっても、“こんな話聞いていない”“重要事項説明書に記載がない”など、お客様に多大なるご迷惑をおかけし、大きなトラブルに発展しかねないからです。そのため、設計会社、建設会社、近隣対策会社、管理会社など、ローレルタワー堺筋本町に携わる関係各所へのヒアリングを重ね、情報収集に努めました。
質問しては資料に反映し、修正してはチェックしてもらい、漏れを見つけてはヒアリングし、また修正して…7~8回ほどチェックバックを行ったと思います。これを読めばその物件のすべてが分かると言われるほどの情報が盛り込まれた“重要事項説明書”そんな書類を無事に入稿できたときの安堵感、完成したときの達成感は、これからも忘れることはないでしょう。
そして何より自信がつきましたし、マンションに関する知識全般を身につけることができました。計画部としてのデビュー戦が本プロジェクトで本当に良かったです」。

Story 02

徹底した品質管理とお客様目線の気づきで、
最高のマンションを形に

計画部の業務は多岐にわたる。用地取得・商品企画・設計、齋藤が担当した重要事項説明書の作成。そして現在、丹田が務めている施工管理も計画部の業務だ。本プロジェクトに着任したときのことを丹田はこう振り返る。
「これまでタワーマンションの建設に携わった経験がなかったので、本プロジェクトに参加できることが決まったときはワクワクした記憶があります。
現在、私が主に担当しているのは品質管理です。内装の仕上がりのチェックや使い勝手が悪い箇所がないかの検証、電気や水道といった設備の動作確認などを行っています。そのほか工程管理も務めており、建設会社、設計会社、照明会社、設備メーカーなど、さまざまな関係各所を取りまとめながらスケジュール管理を徹底しています。
本プロジェクトでまず驚いたのは、間取りのパターンが豊富であることです。基本となる間取りだけでも50パターン以上あり、必然的に検査箇所も多くなります。品質管理に関しては、建設会社と近鉄不動産のトリプルチェックを実施。複数の視点で検査することで、わずかな漏れも見逃さないように努めています」。

本プロジェクトの品質管理を担当しているのは丹田を含めて2名。もう1名はマンション建設に関わって10年以上のベテランである。対して丹田はまだまだ歴が浅い。そのため上司はもちろん、建設に携わる関係各所に積極的に質問し、助言を受けているという。
「私自身、経験や知識がまだまだ不足しているため、不明点を解消するためにとにかく聞いて回っていますし、小さな疑問点も確認するよう意識しています。“これって、どういうことですか?”“コンセントの位置、こっちのほうが使い勝手良くないですか?”など。キャリアが浅いからこそ、他のメンバーよりもお客様の視点を持っていると考えています。そして上司も“確かにそのほうが使いやすいね”と耳を傾けてくれます。事実、私の意見が反映されて修正が施された箇所もあります。
中でも本プロジェクトのこだわりのひとつゲーテッドガーデンに設置されている水盤の照明の種類や彩度は、デザイン会社・建設会社・メーカーの方々とともに意見を出し合いながら選定しました。キャリアの長さに関係なく発言の機会が与えられ、プロジェクトの中心メンバーとしての自覚を持たせてくれるのは当社の魅力です。
建設もいよいよ大詰め。最後まで気を抜かず、お客様に最高のマンションをお届けしたいですね」。

Story 03

近鉄不動産初の試み「完全個室制」が
もたらした営業としての自覚

2020年に入社した販売部の西村にとって、本プロジェクトは自身初となる立ち上げ段階から携わった案件である。それゆえに想いも強い。
「私が最初に担当したプロジェクトは、既に完成している物件でした。対して2年目から関わっている本プロジェクトは、モデルルームをつくる段階から参画しています。軌道に乗っていた現場から、軌道に乗せていく現場への異動。それも頻繁に開発されない超高層タワーレジデンスです。
不安もありましたが、それ以上に「やってやろう!」という気合いが高まったことを今でも強く覚えています」。と、着任当時のことを振り返る西村。
上長が練り上げた販売計画に基づき、モデルルームの備品の収集をはじめ、営業の導線の検討や物件の特徴を伝える資料の作成などを務めた。無事にモデルルームでの営業がスタートできる準備が整い、ほっとしたのも束の間。達成感の余韻に浸ることなく、本番の販売がスタートした。本プロジェクトのモデルルームは、近鉄不動産初となる完全個室制を導入している。このひと味違うモデルルームに西村は戸惑ったという。

「一般的なモデルルームは、営業スタッフが同じ空間で接客を行います。そのため他のスタッフがどういう接客をしているのか、どんなヒアリングをしているのか、どこを訴求しているのかといった情報が入ってきやすいです。
一方で本プロジェクトのモデルルームは営業スタッフ各自に個室が与えられており、そこで普段デスクワークをしながら、お客様の接客をするスタイルです。お客様同士の接触を減らせるほか、物件にふさわしい特別感を演出できるとあって、完全個室制はご好評いただいています。
しかし、参考となる周りの方々の営業を見られないわけですから、販売経験の浅い私にとっては難しい環境でした。だからこそ他のスタッフと関わる機会をつくったり、率先してコミュニケーションを取ったりと、能動的に行動する習慣がついたように思います。
今では落ち着いた雰囲気のもと、商談に専念できる環境にとてもやりやすさを感じています。立ち上げ段階からマンション販売に携わったことで、計画や施工、管理といった販売以外の仕事も見えてきました。将来的には計画業務にも挑戦したいですね」。
ローレルブランドの象徴的な物件になるであろうローレルタワー堺筋本町。本プロジェクトに携わった若手3人は今回の経験を糧に、活躍のフィールドを今後さらに拡げていくだろう。