「掃除しているはずなのに、フローリングの汚れや黒ずみが気になる…」という経験はありませんか。
フローリングは、人間の皮脂や料理中に飛び散った油が付着するため汚れやすく、日頃から掃除をしていないと、黒ずみやカビなどのやっかいな汚れが残ってしまいます。そこで、今回はフローリングの汚れの種類や、掃除に使えるアイテムとキレイに保つコツについて解説します。
「フローリングをキレイに保ちたい」「お手入れ方法が知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
フローリングの汚れの種類や原因
フローリングの汚れを効果的に落とすために、まずは汚れの種類や原因を把握しましょう。ここではフローリングの主な汚れについて解説します。
皮脂によるベタつき
フローリングが汚れる原因として最も多いのは、皮脂によるベタつきです。床を素足で歩くことで足から出る汗や皮脂などがフローリングに付着し、汚れが少しずつ蓄積することによって黒ずみが発生します。そのまま汚れを放置すると、さらに落としにくくなるため注意しましょう。
調理油による黒ずみ
キッチンやダイニングのフローリングは調理油によって汚れることが多いです。調理中に飛び散った油だけでなく、炒め物や揚げ物などから出る煙に含まれている油も、徐々にフローリングに溜まりベタついていきます。油汚れはすぐに拭けば落とせますが、放置すると酸化したりホコリが付着したりして固まり掃除し辛くなるので注意しましょう。
湿気や結露によるカビ
脱衣所や窓の周辺などは湿気が多くカビが発生しやすい場所です。入浴後に浴室のドアを開けっ放しにすることで脱衣所に湿気が流れ込み、湿度が上昇してカビが発生します。また冬場は窓が結露しやすく、水滴を栄養分としてカビが繁殖していきます。カビは増殖するだけでなく根を伸ばしていくため、放置するとキレイに取り除けなくなります。家具の滑り止めによるゴム跡
家具や家電に滑り止めを付けている方は多いでしょう。家具を同じ場所に長期間置いていると、滑り止めのゴム部分がフローリングの塗膜と化学反応を起こして黒や灰色のゴム跡が残ることがあります。また家具だけでなく、キッチンマットやバスマットにも滑り止めが付いていることがあります。ゴム跡を放置するとフローリングの木材にまで色が移ってしまうため、早めに落とすことが重要です。
フローリングの汚れの落とし方の手順
フローリングは、汚れの種類によって掃除方法や使う用品が異なります。ここでは、フローリングの汚れの落とし方について解説します。
掃除用品の使い方を間違えるとフローリングを傷つけてしまう場合があるので、しっかり確認しましょう。
ベタつきなど軽い汚れは「中性洗剤」で拭き取る
皮脂汚れでフローリングがベタついた場合は、台所用中性洗剤でキレイに落とせます。まずは、フローリングワイパーや掃除機を使ってホコリを取り除きます。次に、バケツに水2リットルと中性洗剤小さじ1杯を入れてよく混ぜ、雑巾を浸し、よく絞ってから水拭きをします。
小さい子どもやペットがいる場合は、さらに水拭きをして洗剤を取り除き、最後に乾いた布巾で乾拭きをしましょう。中性洗剤は、ワックスが剥がれる心配がないので普段の掃除に向いています。
頑固な黒ずみは「床用クリーナー」で拭き取る
なかなか落ちない頑固な黒ずみは、床用クリーナーを使って掃除しましょう。まず、フローリングに付着しているホコリや髪の毛を取ります。次に床用クリーナーを吹きかけて、黒ずみを雑巾で拭き取ります。最後に水拭きと乾拭きを行い、床用クリーナーの成分が残らないようにしましょう。
カビには「無水エタノール」を吹きかける
カビを落とす際には、無水エタノールを使いましょう。霧吹きボトルに無水エタノールと水を8:2の割合で入れて良く振ったら、清掃に使えるエタノールスプレーの完成です。掃除中にカビが舞い上がってしまうことがあるので、取りかかる前に部屋を換気しましょう。まずは雑巾でカビの表面を拭き取り、フローリングの溝にも生えている場合は爪楊枝で取り除きます。次に雑巾にエタノールスプレーを吹きかけて、丁寧に拭き取りましょう。最後に、清潔な雑巾で乾拭きをしたら完了です。
ゴム跡は「ハンドクリーム」をぬって拭き取る
ゴム跡を落とすにはハンドクリームがおすすめです。お手持ちのハンドクリームと布巾を用意しましょう。まずフローリングに付いているゴム跡に、ハンドクリームを少量付けます。指で優しく馴染ませたら布巾で丁寧に拭き取ってください。ハンドクリームを塗った部分は滑りやすくなっているので、水拭きと乾拭きの両方を行うと良いでしょう。
フローリングの汚れ落としで準備するもの・道具
ここではフローリングの汚れ落としに必要な道具について解説します。基本的な道具以外に自宅にあるもので汚れを落とす裏技も紹介するので、参考にしてください。
清掃用品
フローリングの汚れ落としに使う清掃用品を6つ紹介します。薬局や100円ショップなどで手に入るものが多いので、揃えてみてください。フローリングワイパー
フローリングワイパーとは、床や壁などを手軽に掃除できる便利な道具です。電源の必要がなく、家具や家電のすき間も拭けるため、普段の掃除にピッタリです。また、使い捨てシートを取り付けるタイプのワイパーは、ウェットシートを利用すれば簡単に水拭きもできます。用途に合わせてドライタイプとウェットタイプのシートを使い分けることで、手間なくフローリングのお手入れが出来ます。
掃除機
フローリングワイパーだけでは取り除けないゴミもあるため、掃除機と併用するのがおすすめです。最初に掃除機をかけると排気によってホコリが舞い上がってしまうので、フローリングワイパーで乾拭きしてから使用すると良いでしょう。また先に床を拭いておくことで、掃除機に髪の毛やほこりが絡まることを防げます。床用クリーナー
床用クリーナーを利用すれば、しつこい皮脂汚れや油汚れをキレイに落とせます。また濃度を変えれば、ワックス剥がしにも活用できます。床用クリーナーは頑固な汚れ落としに効果的ですが、フローリングに成分が残ると黒ずみになることがあるため、使用後はしっかり水拭きと乾拭きを行いましょう。床用クリーナーは月に1回程度を目安に使用するのがおすすめです。
中性洗剤
中性洗剤は酸性洗剤やアルカリ性洗剤と比べると洗浄力は強くありませんが、素材を傷めることなく汚れを落とせるので安心です。中性洗剤の主な成分は界面活性剤です。界面活性剤は水と油に馴染みやすい性質を持っており、油汚れを浮かせて落とす効果があるため、軽い汚れであれば中性洗剤で落とせることが多いです。
無水エタノール
無水エタノールは、水分をほとんど含んでおらず、空気に触れるとすぐに蒸発してしまいます。そのため通常は殺菌や除菌に不向きですが、水で薄めることでさまざまな使い方ができるので手元にあると便利です。例えば、無水エタノールで水拭きができない電化製品の掃除が可能になります。また水で薄めると消毒用エタノールになるので、カビを掃除したり除菌したりできます。
ハンドクリーム
ハンドクリームの使用期限が切れたら、お掃除アイテムとして活用しましょう。ゴム跡や油性ペンなどによる汚れは、油分に溶ける性質があるため、滑り止めシートの跡や子どもの落書きなどは、ハンドクリームの油分でキレイに落とせます。ハンドクリームの使用期限は、開封後の場合で半年~1年程度です。開封後は徐々に酸化して劣化するため、使い切れない場合は捨てずに掃除用として保管しておくと良いでしょう。
裏技アイテム
フローリングの汚れは身近な道具を使って簡単に落とせます。ここでは自宅によくある裏技アイテムを2つ紹介します。コンディショナー
多くのコンディショナーに含まれている界面活性剤は静電気の防止に役立ちます。バケツ1杯の水に対しコンディショナーを5滴ほど垂らして混ぜ、雑巾を入れてしっかり絞り、丁寧に拭くことで床掃除に使用できます。ホコリが付きにくくなる上に部屋中が良い香りで包まれるのでおすすめです。
牛乳
牛乳にはアルカリ性の成分が含まれているので、酸性の皮脂汚れや油汚れが落ちやすくなります。また、牛乳の脂肪分にはツヤ出しの効果があり、フローリングを拭くとピカピカになります。バケツ1杯の水に対し牛乳100mlを混ぜ、雑巾に含ませてフローリングを拭きましょう。その後、牛乳の臭いが残らないよう、乾いたモップや雑巾でしっかりと乾拭きを行ってください。また、フローリングの素材によっては変色する可能性もあるため、最初は目立たない所で試してください。
フローリングをキレイに保つコツ
フローリングには、気付かないうちに汚れが溜まっていきます。
ここでは、フローリングをキレイに保つ方法を紹介するので、参考にしてください。
掃除機を毎日かける
フローリングはホコリや髪の毛が目立ちやすい上に、目には見えない皮脂や花粉などさまざまな汚れが落ちています。キレイなフローリングを保つために、基本的には掃除機を毎日かけましょう。掃除機の代わりに、フローリングワイパーによる掃除を行うのも良いでしょう。水拭きは、1~2週間に1回程度がおすすめです。頻繁に水拭きすると、ワックスが剥がれやすくなりフローリングが傷んでしまいます。
濡れたままの状態で放置しない
フローリングは水に弱い性質があるため、濡れたままの状態で放置すると水が木材まで染み込んで、黒ずみやカビの原因になります。そのためフローリングにジュースや水をこぼした時は、すぐに拭き取るようにしてください。また水拭きを行う時は、雑巾をしっかり絞りましょう。さらに、水拭きの後に乾拭きをすることで、フローリングが早く乾くのでおすすめです。
化学雑巾やモップの使用は避ける
化学雑巾やモップで床を強くこすったり、フローリングに長時間放置したりすると変色する場合があるので、使用は避けた方が良いでしょう。また、濡れている場所で使用すると薬剤がフローリングに広がってしまう、ワックスがけの前後に使うと化学成分が混ざってしまい、ムラが出る可能性があるなど、化学雑巾やモップは取り扱いが難しいため出来る限り使用は避けましょう。
こまめに汚れを落としてキレイなフローリングを保とう
フローリングが汚れる主な原因は、皮脂や調理油によるベタつきやカビ・ゴム跡です。汚れの種類によって適切な掃除道具と方法があるので、しっかり使い分けましょう。
またフローリングは、水に弱い性質があるので乾拭きが基本です。水拭きは1~2週間に1回を目安に行い、仕上げに乾拭きを行いましょう。
汚れを放置すると簡単に落とせなくなるため、発見したらすぐに対処することが大切です。普段からこまめに掃除をして、キレイなフローリングを保ちましょう。