9/1は防災の日!
我が家の備えを改めてチェック!

今回は防災グッズの収納を取り上げます。来る9/1の防災の日に向けて、「いつかやろう」と思っている防災グッズの見直しを、今、行いませんか。私は中学3年の時に阪神・淡路大震災を経験し、災害には備えが必須であると身をもって感じています。この機会に、家族全員が分かりやすく、維持しやすい防災グッズ収納を作りましょう。

1カ所決めて、まず整理、そのあと収納に取り組みます。それが終わった場所は、日々片付けのみでOK。つまり、整理収納とは、仕組みづくりなのです。


整理収納は「30分」と決めて行いましょう。

整理を始める前におすすめなのが、キッチンタイマーで30分をセットしてスタートすること。時間を区切らずに進めると30分があっという間に過ぎてしまうように感じます。あらかじめ「30分」と決めておくと、「①思いのほか時間が長く感じて作業を進められる」「②時間を区切ることで集中できる」という2つのメリットがあります。


防災グッズリストを確認!備えは【命用】【自宅避難用】の2グループが必要。

【命用】

まずは、命を守る用のグッズを玄関に用意します。逃げるときにさっと持ち運べるよう、非常用リュックサックに入れておきましょう。命を守るのが先決なので、重くならないように配慮します。

《グッズ例》

・非常用リュックサック・・・シルバーの本体に「非常用」と書いてある、家族の誰が見ても分かるモノがおすすめ。最近は100円ショップでも売っています。住所・名前を表に書いておきましょう。

・命を守るモノ・・・救急セット、防災ずきん、手袋など。

・貴重品・・・現金(小銭も用意しておきます)、首掛けできるお財布。

・あると便利なモノ・・・ヘッドライト(手が自由に使えるため)、ティッシュ、ウェットティッシュ、女性用生理用品、ライター、使い捨てカイロ、ナイフ、ラジオ、電池、ボールペン。

・家族全員の写真・・・緊急連絡先、携帯電話番号を書き込んでおきます。

・防災マップ(市町村でもらえます)。

【自宅避難用】

次に、命を守った後に必要になる自宅避難用のグッズを用意します。国のガイドラインでは、1週間の食料備蓄を推奨しています。7日分の食料となるとかなりの量になりますが、備蓄する非常食は4日分で大丈夫です。非常時に電気が止まったら、まず最初に傷みやすい冷蔵庫内の食材を消費します。こちらで2日分とします。通常時から、冷凍したおにぎりや茹で野菜などを入れておくようにしましょう。そして、普段から買い置きしているインスタントヌードル・菓子パンなどの簡易食を1日分ストックしておくことで、非常食は4日分ですみますよ。

《グッズ例》

・飲料水・・・2L×人数×7日分。4人家族の場合、2L6本入りケースが5箱です。500mlサイズも取り入れ、日々の生活で使用しながら、使った分を買い足します。

・常温保存できる野菜ジュース・・・緊急時、食材は炭水化物中心となりやすいため。

・非常食・・・ 4日分(12食分)を使いながら備蓄しましょう(ローリングストックといいます)。現在、缶詰、レトルト食品、乾物など、様々な種類があります。フリーズドライ食品は、栄養価そのままで野菜が取れますよ。1か月に1食分を定期的に食べることで、1年で12食分を消費でき、賞味期限切れで困ることがありません。

・カセットボンベ・・・約15本。ガスの復旧にかかる約1か月がカバーできます。

・ゴミ袋・・・ 45Lを約20枚。トイレ便器にセットして非常用トイレを捨てやすくするだけでなく、リュックサックに2枚重ねると、水の運搬にも使えます。

・非常用トイレ・・・ 4人家族が1週間に必要になるのは60枚です。

・衛生用品・・・介護用からだ拭きウェットシート、口腔ケア用ウェットティッシュが便利。

・LEDライト・・・キッチン、リビング、トイレの3個用意。懐中電灯よりも、手が空くランタンなどがおすすめ。


防災グッズの収納場所と、収納方法。

【命用】と【自宅避難用】の2グループに分けた防災グッズは、次のように収納しましょう。

【命用】

逃げやすい玄関に収納します。玄関収納の、目の高さから膝の高さまでの使いやすいゾーンに置き場所を確保しましょう。難しい場合は、靴箱の側面などの壁を利用してフックを付け、掛ける収納を。使用頻度の低いモノですが、取りにくい場所に押し込むことはNG。年に一度、中身の見直しを行いましょう。

【自宅避難用】

食材は、我が家では写真のように冷蔵庫横の隙間を活用しています。幅25cmしかありませんが容量もあり、一目で食材が見渡せます。また、食器棚の一番上など普段使いにくい場所を上手に活用するのも一手です。その場合は、取手付きの透明ボックスを使うと取り出しやすくなりますよ。“非常用食料”とラベリングするのを忘れずに。

その他のモノは、納戸や廊下収納、トランクルームなどの普段使わないモノが入っている場所に収納しましょう。透明ボックスを使うと、中身が一目で分かります。毎年、防災の日に見直しをするくせを付けて、もしもの時に備えましょう。一人でも多くの方にこの記事を実行していただき、大切な人を守るお手伝いができましたら幸いです。


西口理恵子さん

整理収納アドバイザー1級、インテリアコーディネーター、宅地建物取引士。新築マンション営業、企画に携わり、「インテリアR」を立ち上げる。「収納・インテリア・美」を総合した「美人収納」を掲げ、テレビ・雑誌でも活躍。セミナー・講演だけでなく、個人宅で「美人収納術」を直接指導し、整理収納サービスで生まれ変わらせたお宅は200軒以上も。著書『毎日がうまく回り出す 1日1収納の法則』他多数。

次回(10月下旬公開予定)は、
化粧品や薬のシンプル収納術をご紹介!