楽しいイベントの
準備も片付けもスムーズに!

今回は、1年に数回しか使わない「イベントグッズ」の収納です。使用頻度は低いものの、楽しいイベントに欠かせないグッズたち。今まで時間がかかって億劫だった用意がサッと終わって、楽しいイベントがより楽しくなるように、この収納もぜひお試しくださいね。

1カ所決めて、まず整理、そのあと収納に取り組みます。それが終わった場所は、日々片付けのみでOK。つまり、整理収納とは、仕組みづくりなのです。


整理収納は「30分」と決めて行いましょう。

整理を始める前におすすめなのが、キッチンタイマーで30分をセットしてスタートすること。時間を区切らずに進めると30分があっという間に過ぎてしまうように感じます。あらかじめ「30分」と決めておくと、「①思いのほか時間が長く感じて作業を進められる」「②時間を区切ることで集中できる」という2つのメリットがあります。


わが家の「イベント」を棚卸ししましょう。

まず取り掛かってほしいのは、皆さんの家の「イベント」は何か、考えること。この棚卸しをしなくては、イベントグッズの整理は始まりません。大きく4つの季節に分けて、どんなイベントがあるか、考えてみましょう。

例えば西口家の場合は…
・春(3~5月):桃の節句/こどもの日
・夏(6~8月):娘・息子の誕生日/結婚記念日
・秋(9~11月):ハロウィン
・冬(12月~2月):クリスマス/お正月/ママ・パパの誕生日

このイベントの棚卸しをすると、イベントグッズの収納場所がどのくらい必要か、わかりやすくなります。わが家の場合、特に桃の節句の七段飾りと、こどもの日の兜、クリスマスのリースが多くの場所を占めています。ここまでわかったところで、次の項目へ移ります。


1年に一度の“使用頻度の低い”モノは、「目の高さより上」か「膝の下」。

イベントは特別なもの。つまり1年に数回しかないので、“使用頻度の低い”モノです。実は、整理収納のプロは収納作業のとき、使用頻度を6つに分けることを徹底しています。

・使用頻度1 毎日使うモノ
・使用頻度2 2~3日に1回使うモノ
・使用頻度3 週に1回使うモノ
・使用頻度4 月に1回使うモノ
・使用頻度5 年に1回使うモノ
・使用頻度6 年に1回も使わないモノ

このうち、1~3は“よく使うモノ”、4~6は“あまり使わないモノ”とし、特に5~6に関しては、使用頻度が低いモノとして、使いにくい場所に収納してもOKとしています。日本の住宅事情では、収納場所が限られていることがほとんど。その限られた収納場所を、いかに効率よく使うか、が大切だからです。

そのために、「ゴールデンゾーン」と「ゴールデンゾーン外」をぜひ活用しましょう。「ゴールデンゾーン」とは、図のように目の高さ~膝の高さです。この場所はとても使いやすく、“よく使うモノ”を入れるのにぴったり。「ゴールデンゾーン外」とは、目の高さ~天井、床~膝。この場所は使いにくいので、使用頻度が低いモノを入れるのにぴったり。重いモノを床近くに、軽いモノを天井近くに置くと、取り出しもスムーズです。


軽いモノは天井近くにグルーピング。

使用頻度が低いとはいえ、そのイベントの時にはサッと取り出したいですよね。そのためには、使いやすい収納グッズと、グルーピングが必要不可欠です。はじめにお伝えしたイベント棚卸しで出てきたモノで、小さなグッズのみのイベントは、箱を用意して、その中に関連グッズを一緒にして入れます。

例えばわが家の場合、ハロウィングッズはあまりありません。かぼちゃのシールやハロウィン用のお菓子袋、もらったお菓子を入れるバッグ、変装用グッズのみ。軽いモノばかりですね。その場合は、それらが入る箱にひとまとめにして入れ、「ハロウィン」とラベリングし、頭より上の棚に収納します。これで、イベント時にはすべてのモノを忘れずに使うことができますよ。

この時のおすすめの箱は、写真のように透明で、取っ手が下についているモノ。中が見えると、下から見上げただけで何が入っているかが一目でわかります。


重く大きいモノは床の近くに。

桃の節句のお雛様の七段飾りのように、重くて大きいモノは床の近くに収納します。地震などの際も安全かどうか、必ず確認してください。邪魔な場所ではないか、湿気対策は大丈夫か…などもチェックしましょう。

また、購入時の包装が豪華すぎて場所を取ってしまう場合は、別の収納箱に入れ替えるのも一つの手です。わが家は、ひとつひとつ箱に入っていたお雛様たちをひとつの大きな桐箱に入れ替えたので、コンパクトに収納することができました。ストレスがない収納で、イベントの準備や後片付けがもっと楽になるように、ぜひお試しくださいね。


西口理恵子さん

整理収納アドバイザー1級、インテリアコーディネーター、宅地建物取引士。新築マンション営業、企画に携わり、「インテリアR」を立ち上げる。「収納・インテリア・美」を総合した「美人収納」を掲げ、テレビ・雑誌でも活躍。セミナー・講演だけでなく、個人宅で「美人収納術」を直接指導し、整理収納サービスで生まれ変わらせたお宅は200軒以上も。著書『毎日がうまく回り出す 1日1収納の法則』他多数。

次回(12月下旬公開予定)は、
新年に向けて時間の整理収納術をご紹介!