外観完成予想図
繊維の街、船場に敬意を表して、外観デザインや門構えなどに布のような曲線デザインを採用。それはファブリックのように優しくて、自然石のように強い意志を持つ。新しい時代をしなやかに生き抜くタワーデザインを追求しました。
1955年山口県生まれ。1978年東京大学建築学科卒業。米国イェール大学 建築学科大学院に進学。ペリクラークペリアーキテクツで勤務後、同社日 本事務所を創立。現在は光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所と両 社の代表取締役。国内外問わず様々なプロジェクトに従事している。
外観完成予想図
Sky Address
刻一刻と変わる空に美しく映える、
天空に輝くティアラ。
「スカイ・アドレス」と呼ぶ空に接する頂部のラインには光を集め、天空に輝くティアラのようなイメージを創出しました。純白のシルクを纏ったように気高く、それでいて包み込むような優しさを表現しています。
Corner Design
布地のドレープのような、
柔らかい曲線を描くコーナーデザイン。
コーナー部分にも柔らかな曲線を採り入れ、布がひらりと風になびくようなフォルムをイメージしています。その造形は夜もまた美しく、見る角度、見る時間で細やかにニュアンスを変えていきます。
Design
直線と曲線、水平と垂直によって
織り込まれた美しい表情。
まるで布を織り込むように、規則正しい水平ラインに不規則な垂直ラインを組み合わせた外観ファサード。高層建物では遠くからでも際立つ水平ラインに、縦のアクセントを入れることで織物のように繊細かつ優美な佇まいを創出しました。誰もが見上げる駅前の象徴として、あるいは遠景からでも認識できるランドマークとして、シンボリックな表情を描いています。
丹精込めて
紡ぎ上げられたものだけが
持つ、
深い味わいと美しい趣き。
建物の基壇部をはじめ、塀、門、庭には落ち着いた表情をつくる花崗岩を採用。船場界隈に点在する近代建築をリスペクトし、堺筋の名建築と肩を並べるかのような風格ある佇まいへと昇華させました。門構えにはブラウンアンティーク、塀にはディアブラウン、床にはアンゴラブラックというように、色調や紋様が異なる花崗岩を組み合わせています。また、ゲーテッドガーデンには緑に映えるレモンバリアを基調に、数種類の花崗岩を使用し、変化に富んだランドスケープを描きました。
庭木を代表するヒイラギモクセイが出迎える風格ある門構え。その樹形を包み込むように配した大庇が、
堂々たるエントランスの顔をつくります。外と中を仕切る境界でありながら、街並みとの調和を生み出す意匠ともなる塀。
規則正しい旋律を奏でながら、緑と呼応して堺筋に沿って続きます。
この門をくぐることは堺筋に住むことの誇りであり、歓び。
刺激的な都市の時間から穏やかなプライベートに切り替わる瞬間となります。
エントランスアプローチ
敷地南西角には街行く人が足を止め、ほっと一息つけるコミュニティテラスをプランニング。春には白い花を咲かせるコブシのコーナーツリーを中心にエノキ、アラカシ、ナナミノキを植樹し、コミュニティテラスには季節を彩る草花を配しています。傍らには災害時に炊き出し用に使えるかまどスツールを設置しています。
コミュニティテラス
塀と門の奥に広がるのは、水と緑と彩りに癒されるプライベートガーデン。ここが都心のタワーレジデンスであることを忘れるかのような、
心がやすらぎに還ってゆく美しい光景が広がります。木漏れ日の下、お気に入りのチェアで至福のひとときを過ごす。
スマートフォンを片手に散策しながら、今日のベストショットを狙う。
あるいは心地よい陽光と風を感じながらビジネスの疲れを癒すなど、ここにしかない時間をお愉しみいただけます。
ゲーテッドガーデンと対峙できるよう、あえて床を一段下げた二層吹抜のエントランスホール。ソファに身を沈め、美しい景色に癒されると、ここが都心の超高層邸宅であることを忘れるような感覚さえあります。自然の造形美を切り取ったような一幅の絵は、春の艶やかなヤエベニシダレザクラにはじまり、新緑にアクセントを添えるサルスベリ、秋にはイロハモミジが色鮮やかに。そして、イルミネーションが都心に美しい光景を放ち、一年を締めくくります。日々移り変わる季節の表情を愛でる、格別な時間が流れています。
エントランスホール