近鉄不動産株式会社は、財団法人日本デザイン振興会主催の
「2019年度グッドデザイン賞」を下記4プロジェクトで受賞しました。

1.「ローレルコート上本町石ヶ辻公園」(大阪市天王寺区)
2.「ローレルタワー梅田ウエスト」(大阪市福島区)
3.「ローレルタワー心斎橋」(大阪市中央区) (大栄不動産㈱との共同事業物件)
4.「リフィオ木場公園」(東京都江東区)

これからも、「人と街の可能性を拓く。」というコーポレートステートメントのもと、
総合デベロッパーとして、「ローレルマンションシリーズ」をはじめとする新築分譲から
空き家問題などの街の抱える問題に至るまで、地域の皆様と共に対峙し、
これからも多くのお客様に愛され、快適で豊かな街づくりに努めてまいります。

ローレルコート上本町石ヶ辻公園

「ローレルコート上本町石ヶ辻公園」は近鉄大阪線の始発駅であり、大阪の東の玄関口として栄えるターミナル「大阪上本町」駅から徒歩5分の都市型レジデンスです。目の前が公園という恵まれた立地を最大限に活かし、住まう空間に公園の景色を取り込む工夫を行うと同時に、周辺の街に対しては、公園の背景に立つ建物として、ふさわしい姿となるよう、計画しました。

共用廊下を極限まで抑えた平面計画
極限まで共用廊下を抑え、各戸独立のエレベーターホールとする1フロア2住戸のレイアウトにより、2住戸は貫通エレベーターを介してのみ繋がります。また、住戸は3面採光とすることで、快適な住環境を確保しています。 これにより、不特定多数の人が訪れるという「都心・公園前」ならではの問題点を解消し、快適性を保ちながら独立性のある住まいが実現しました。

屋外階段・エレベーターを隠した外観デザイン
一般的な板状マンションであれば、外部階段や エレベーター・共用廊下が外部に面して配置されバルコニー面とファサードが大きく異なるが、屋外階段とエレベーターシャフトを隠した平面計画により、都市の中で、どこから見ても裏のないデザインになるように配慮しました。 また、公園との関係性を意識し、軽やかなガラス素材や縦張りに張ったアースカラーのタイルにより公園の風景に溶け込むものとしました。

ローレルコート上本町石ヶ辻公園 ローレルコート上本町石ヶ辻公園 ローレルコート上本町石ヶ辻公園

■審査員による評価コメント
エレベータと住戸の関係を再構成することで、共用部を極限まで小さくすると共に、住戸は3面採光とし、外観は避難階段を見せずに裏のない景観を作り出している。地味だが細やかなアイディアの積み重ねが、結果的に大きな質の変化をもたらしている点が秀逸だ。共同住宅設計の手本のような計画だ。

■ローレルコート上本町石ヶ辻公園 概要
●所在地/大阪府大阪市天王寺区石ヶ辻町8番12 ●交通/近鉄難波線・奈良線・大阪線「大阪上本町」駅徒歩5分、大阪メトロ谷町線・千日前線「谷町九丁目」駅徒歩7分  ●敷地面積/637.62㎡ ●構造・規模/鉄筋コンクリート造地上14階建 ●戸数/26戸 ●竣工時期/2019年2月 ●設計・監理/株式会社エム・ケイ設計事務所 ●デザイン監修/株式会社日建ハウジングシステム

ローレルタワー梅田ウエスト

「ローレルタワー梅田ウエスト」は、梅田徒歩圏である、 大阪・福島に位置する地上26階建ての免震タワーレジデンスです。  
全住戸南向き、最上階に共用室を配置することで、すべて の住まい手が、居住環境のよい専有部と開けた眺望を有する共用室という高層住宅ならではのメリットが享受できるよう、計画しました。

隣接地の境界塀を撤去し、
安全で潤いのある歩行空間の創造

計画地は、隣接地の所有する境界塀や従前建物で歩行空間が封鎖され、歩行者は、一旦車道に出る必要があり、安心して通行できる歩道として機能していませんでした。
本計画では、建物をセットバックし敷地内の一部を歩道状の公開空地にするとともに、隣地所有者と協議の上、境界塀を撤去し、潤いある並木道を連続させ商業/ビジネスが中心であったこのエリアに安全な歩行空間の創造に努めました。

ローレルタワー梅田ウエスト ローレルタワー梅田ウエスト

■審査員による評価コメント
高層集合住宅をつくるときに重要になるのは、都市空間の公共的な価値をどのように高めることができるかである。その点においてはこのプロジェクトで提示している都市の歩行者空間の接続と充実というのは誰もが試みるべき重要なアプローチである。また、高層集合住宅で最も高値がつくまずの最上階フロアをゲストルームとしてコモンスペースにした点は、価値のシェア化が進む中での新しい集合住宅デザインの展開を予感させる良いデザインである。高さや世帯数といった集合住宅における規模が大きいという特徴が、同質のものの反復ではなく、多様な質のシェアに向かう一つにきっかけになることを期待している。

■ローレルタワー梅田ウエスト 物件概要
●所在地/大阪府大阪市福島区福島七丁目15番1 ●交通/JR大阪環状線「福島」駅徒歩3分、JR東海道本線・大阪環状線「大阪」駅徒歩11分、大阪メトロ四つ橋線「西梅田」駅徒歩14分 ●敷地面積/1492.84㎡ ●構造・規模/鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)26階建 ●戸数/134戸 ●竣工時期/2019年2月 ●設計・監理 /株式会社竹中工務店 大阪本店 設計部

ローレルタワー心斎橋

「ローレルタワー心斎橋」は大阪を代表する日本有数の繁華街「心斎橋」の中心に建つ、地上約100m、29階建ての免震タワーレジデンスです。本物件は、大阪城が築城された時代から引き継がれる碁盤目状の都市計画を建物のファサードに取り入れるため、構造体の柱・梁で構成するグリッドを露出し、陰影で規則正しく整えました。

街の中心にふさわしい四方統一のファサード
グリッドは2層毎に構成することで、遠景には超高層の建物として象徴的なファサードとなり、近景にはボリューム感を抑えたファサードに錯覚させるようにデザインしています。また、白と黒を基調とすることで、にぎやかで混沌とした街並みを集約するようなシンプルな外観としました。  四方全てのファサードを統一することで裏表がなく、様々な方位から遠景にも臨める本物件は、まさにランドマークとしてふさわしいデザインを実現しました。

ローレルタワー心斎橋 ローレルタワー心斎橋

■審査員による評価コメント
タワー全体の外観をコントロールしている2層を一枡としたグリッドの中に、バルコニーなどはマンション的な要素を収めてしまい、整理された抽象的な意匠を獲得することに成功している。都市景観に大きな影響をあたえる大きなボリュームとなるタワーマンションの一つの意匠の在り方を示すものとして高く評価できる。また、足元のデザインも都市的に洗練されたものとなっており、都市景観の向上に貢献している。

■ローレルタワー心斎橋 物件概要
●所在地/大阪府大阪市中央区心斎橋一丁目12番23 ●交通/大阪メトロ御堂筋線・長堀鶴見緑地線「心斎橋」駅徒歩3分、大阪メトロ四つ橋線「四ツ橋」駅徒歩3分 ●敷地面積/1246.29㎡ ●構造・規模/鉄筋コンクリート造 地上29階建 ●総戸数/137戸 ●竣工時期/2018年12月 ●事業主/近鉄不動産株式会社・大栄不動産株式会社 ●設計・監理/株式会社IAO竹田設計

リフィオ木場公園

既存ストックの再生・活用は現代の建築分野における課題のひとつですが、築20~30年の集合住宅は、建物自体の性能として大幅な機能低下が認められないケースが多く、耐震改修などのコストのかかる大規模工事が必要となるケースは多くありません。
しかし、経年による社会的ニーズとの乖離や設備部分の劣化など、継続的な入居者の確保のための価値向上は必要であり、最低限のリノベーションを施すことで建物全体の価値向上を目指しました。
「リフィオ木場公園」は、「集合住宅において接地階は街との関係性において、きわめて重要であると認識」し、建物の1階空間だけをリノベーションすることで建物の価値向上および街との距離感を再デザインしました。

リフィオ木場公園

■審査員による評価コメント
2戸1階段による5階建てワンルーム賃貸マンションのリノベーション。新耐震以降の鉄筋コンクリート造建物であっても、築30年ともなると駅近でない限り、入居者確保は難しくなる。本作では、前面道路と本体の間には、ガラスを多用したゲート状の塀を配し、歩行者には中を伺わせつつもリズム感のあるファサードを形成し、街並みに配慮しつつセキュリティを高めることに成功している。

■リフィオ木場公園 物件概要
●所在地/東京都江東区木場3丁目8-11 ●交通/東京メトロ東西線「木場」駅徒歩8分 ●敷地面積/140.71㎡ ●構造および階数/鉄筋コンクリート造、5階建て ●総戸数/7戸 ●建物竣工/1985年5月
■リノベーション概要
●工事期間/2018年9月初旬~2018年10月中旬(約1.5か月) ●事業者/近鉄不動産株式会社首都圏事業本部 ●デザイン監修/近鉄不動産株式会社首都圏事業本部一級建築士事務所 ●施工会社/株式会社ディー・スタイル

過去の受賞物件

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