子供部屋のレイアウトを考える際、軽視されがちなコンセントの配置。「コンセントなんて部屋のどこかにあれば大丈夫」と思う方もいるのではないでしょうか。しかし、実際に子供が生活してみると、コンセントの配置によっては不便に感じることも少なくありません。
そこで今回は、子供部屋のコンセントの配置ポイントや、必要な数について詳しくご紹介します。新築の購入を検討している方や、子供部屋を新たに用意したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
子供部屋のコンセントは配置が重要な理由
ドアや窓の場所、広さにより、家具などの置き場所が制限されることもあるので、子供部屋のコンセントは、配置をしっかりと考えることが重要です。
子供部屋ならではの特徴や、子供の生活スタイルを把握することで、コンセントを取り付ける最適な位置を見つけられます。
レイアウトが限られている
子供部屋の広さは、一般的に4畳半〜6畳程度です。ドアや窓などの関係で制限がある空間に、学習机やベッドのような大型家具を2つ設置するとなると、コンセントの配置場所が限られてしまいます。レイアウトに制限があるため、不便を感じても簡単には模様替えできません。家具などの置き場所をあらかじめ考えたうえで、コンセントの配置を決めることが重要です。
学習机には専用のコンセントを確保しておきたい
子供部屋でもっともコンセントが必要となるのは、学習机の周辺です。本やノートを広げて勉強する場所なので、あまり電気を使わないと思いがちですが、学習机では家電を利用することも想定しておきましょう。例えば、デスクライト、最近ではタブレットや成長とともにノートパソコンを利用することもあるでしょう。
子供が長い時間を過ごす学習机周辺には、十分なコンセントを確保しておきましょう。
子供の生活動線と持ち物も考慮する必要がある
部屋のどこで何を使って過ごすのかを想定せずにコンセントの位置を決めると、子供にとって不便な部屋になってしまうおそれがあります。子供部屋では、季節によって扇風機や暖房器具などの生活家電を設置することも多いでしょう。また、テレビやゲーム機を置く場合にもコンセントが欠かせません。
子供の生活動線や持ち物を事前に確認し、快適に過ごせるかどうかを十分検討することが重要です。
コンセントの数にはゆとりを持っておく
コンセントの配置場所を検討する際は、数もしっかりと確認しておきましょう。使用する電気機器の数に対して、すべてのコンセントを用意することは現実的に困難です。しかし、どの場所でコンセントがいくつ必要になるかを事前に想定することで、利便性の高い子供部屋に仕上がります。
コンセントの数を想定したうえで、チェックしておきたいポイントを整理してご紹介します。
一般的にコンセントの数は不足する
さまざまな家電製品を利用する現代では、コンセントの数は不足することがほとんどです。自由にコンセントの配置を設計できる場合は、できるだけ余裕のある数を準備しておきましょう。一方で、家具などのレイアウトが限られる子供部屋で、利用しにくい場所にコンセントを増やしても無駄になってしまいます。コンセントの数は、総数で考えるのではなく、いかに利用しやすい場所に余裕をもって用意するかがポイントです。
子供の将来の生活も予測することが大切
子供の成長にともない、使用する電気機器も増えていきます。現在使用している家電や持ち物だけでコンセントの数を判断するのではなく、将来も見越しておくことが大切です。興味の範囲が広がると、AV機器や電子ピアノなど、特殊な家電製品が必要になる場合もあります。すべてを予測することはできませんが、将来の生活をイメージしておくことが重要です。
できるだけタコ足配線にならないように
子供部屋のコンセントは、できるだけ延長コードや電源タップを使用したタコ足配線にしないことをおすすめします。子供は大人に比べて、大きく動いて遊ぶことが多いため、床にコードがあると危険です。また、コードの上に物を置いて断線するおそれもあります。さらに、タコ足配線は火災を引き起こす原因のひとつです。特に子供は大人ほどこまめに掃除をしないため、部屋にホコリがたまりがちになります。電気の容量も子供は正確に把握できません。使用する家電製品によっては、容量オーバーによる発熱、火災が発生する危険性もあります。
子供部屋のコンセントについて確認すべきポイント
家電製品の数や利用場所などを事前に整理しておくことで、効率よくコンセントの配置を決められます。理解できる年齢であれば、子供と一緒に確認することも大切です。
子供部屋のコンセントの配置や数を検討する際に、確認すべきポイントをご紹介します。
コンセントを必要とするアイテムがいくつあるか
子供部屋でコンセントを利用する場所は、おおまかに「学習机周辺」「ベッド周辺」「その他」の3つです。それぞれのエリアでよく使用されるアイテムをご紹介します。1.学習机周辺で使われるアイテム
・電気スタンド・電動の鉛筆削り
・パソコン
・タブレット
2.ベッド周辺で使われるアイテム
・ベッドサイドの照明・スマートフォンの充電器
・電気毛布
3.その他
・扇風機、エアコンや暖房器具・加湿器や空気清浄機
・テレビ
・趣味のアイテム(ゲーム機・電子ピアノなど)
・エアコン
現在利用していないものも含めて、可能な限りリストにしておきましょう。すべてに対してコンセントを準備できなくても、コンセントの数や配置を考えるうえで参考になります。
コンセントが絶対に必要な場所
コンセントを必ず使用する場所を、あらかじめ把握しておくことも大切です。すべてのコンセントを希望どおり配置できるとは限りません。学習机周辺など絶対に外せないコンセントの利用場所は、最低限確保しましょう。ベッドサイドや冷暖房器具など、コンセントが必要になる場所を明確にイメージしておくことが大切です。
可能なら子供と一緒に確認
小学生以上の子供であれば、子供部屋のコンセントの場所を一緒に考えてみるのもおすすめです。自分の部屋をどのように使いたいかを一緒に話し合えば、子供の視点でしか気づけないポイントを発見できるかもしれません。たとえば、ゲームやスマートフォンの充電器の形状によっては、コンセントの間隔が狭いと同時に使えないこともあります。実際に毎日使用している子供本人の意見を聞けば、より具体的に利用イメージをつかめるはずです。
ただし、子供の意見をすべて取り入れるのではなく、成長とともに生活スタイルが変わることも考えて判断しましょう。
コンセントの配置は後から変えるのは困難
コンセントの配置を変更する場合は、壁の施工や配線のやり直しが必要です。一度設置したコンセントの配置を、あとで変更することは簡単ではありません。コンセントの配置を考える際は、電気機器の数や使用場所を将来の生活も考慮したうえでしっかりと検討しましょう。子供が学習に集中できたり趣味を楽しめたり、長く快適に使える子供部屋をつくるためには、子供と一緒に考えてみるのもひとつの方法です。後悔のない最適なコンセントの配置を見つけてくださいね。